「地下室の処刑」のあらすじとネタバレ解説(犯人やトリックなどの紹介および考察)をまとめています。原作は有栖川有栖氏による推理小説で、短編集「白い兎が逃げる」に収録されています。
あらすじ
諸星沙奈江が逃亡し、構成員に命じて有栖を拉致させる。諸星の目的は火村であり、有栖は火村を引き寄せるための人質に過ぎなかった。火村は有栖の携帯からかかってきた電話で諸星の“かごめかごめ”を耳にし、有栖の身に何かが起きたことを察知する。
連れ去れた有栖は気付くと地下室にいた。手足を縛られ、椅子に拘束されている。そこに現れた諸星と構成員が、有栖の携帯電話を使って縛られた有栖の写真とメッセージを火村に送りつける。
有栖の誘拐を知った火村は刑事の鍋島に連絡する。警察も有栖救出に動き出す中、諸星は有栖に「今から処刑を行う」と宣言する。

ネタバレ
有栖はシャングリラ十字軍に拉致され、その後、監禁されましたが、スマホのGPS機能によって場所が特定されたことにより、幸いにも、有栖は無事に助け出されます。
地下室での処刑によって、男性作家の嵯峨が死亡しますが、嵯峨を殺したのは構成員の城照文でした。城はネットで購入した毒物“天使”を嵯峨で試しました。“天使”は安楽死をもたらすと宣伝されていましたが、実際は、青酸カリでした。嵯峨が苦しむ姿を見た城は、販売者に対して「だましやがって」と毒づいていました。
トリック
犯人はネットで入手した毒物の効果を試すために、処刑という特殊な状況を利用しました。具体的には、処刑されようとしている人物の飲み物に毒を混ぜました。被害者は処刑されることが決まっていたので、犯人は死ぬのであればと考えていたようです。事件が発覚した後、犯人は一緒にいた女性に罪を着せようとしましたが、女性が犯人に同行したのは偶然でした。そのため、犯人自身には犯罪を隠蔽する計画はなかったように思えます。
毒物を購入した人物と使用した人物が必ずしも一致するわけではありませんが、犯人は被害者が処刑されると信じていたため、これが状況証拠となり、容疑者が絞り込まれます。
ドラマと原作の違い
原作で誘拐されるのは有栖川有栖ではなく刑事で、この刑事はドラマには登場していません。ドラマでは、有栖誘拐の動機が火村をおびき寄せるためでしたが、原作は刑事がシャングリラ一味を発見したためです。なお、その他の登場人物やトリック・結末などは概ね原作通りとなっています。
小説の「地下室の処刑」は「白い兎が逃げる」という短編集に収録されています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 著者 | 有栖川有栖 |
| 書名 | 白い兎が逃げる |
| 分類 | 推理小説 (短編集) |
この記事のまとめ
火村英生「地下室の処刑」のあらすじ、真相などをご紹介しました。
- 有栖川有栖が諸星沙奈江によって拉致監禁される
- 動機は火村英生をおびき出すため
- 嵯峨が毒殺される
- 毒殺犯は城照文
- 城はネットで購入した毒物を試していた

