相棒|マジック・あらすじ・ネタバレ解説【シーズン8第13話】

マジック』は2010年1月27日に放送された相棒season8の第13話です。華やかなマジックショーの舞台で起きた、マジシャンの弟子の転落死。一見すると事故に見えるこの出来事の裏に、杉下右京は巧妙な殺人のトリックと人間の深い嫉妬心を見抜きます。この記事では、あらすじ、登場人物とキャスト、ネタバレなどをまとめた上で、感想や考察などのレビューをご紹介しています。

スポンサーリンク

あらすじ

人気マジシャン「ミスターアキ」こと秋川満のショーの最中に、彼の弟子である澤田が舞台上空の足場から転落し、死亡する。 事故として処理されそうになるが、客席でショーを鑑賞していた杉下右京は、現場検証から不審な点を見つけ出し、殺人を疑う。相棒の神戸尊と共に捜査を開始した右京は、秋川とその妻・香奈恵、そして息子の間に存在する微妙な関係や、過去にもマジックに関連する事故で別の弟子が命を落としている事実を探り当てる。マジックのトリックが事件の鍵を握る中、果たしてこれは本当に事故だったのか…それとも巧妙に仕組まれた殺人なのか?特命係はその真相に迫る。

スポンサーリンク

登場人物とキャスト

  • 秋川満(中村有志)
    人気マジシャン「ミスターアキ」。ショーの最中に起きた弟子の転落死事件の渦中の人物となる。
  • 秋川香奈恵(クノ真季子)
    ミスターアキの妻であり、オフィスの社長。夫のショーに関する管理や、家庭内の様々な事情を抱えている。
  • 秋川元(竹内寿)
    ミスターアキの息子で高校生。マジシャンである父と、母との間に挟まれ、複雑な心境を抱えている。
  • 田中慎一郎(大口兼悟)
    マジシャンの弟子で、芸名は澤田郁也。マジックショー中に転落死した被害者。
  • 新井俊輔(大月秀幸)
    興信所「東都リサーチ」の社員。右京が相談を持ちかける探偵として登場。
  • 早見浩(古澤蓮)
    4年前に秋川の弟子だったが、事故により命を落としている。
  • 杉下右京(水谷豊)
    警視庁特命係の警部。マジックのトリックにも強い関心を示す。
  • 神戸尊(及川光博)
    警視庁特命係の警部補。右京の相棒。
  • 宮部たまき(益戸育江)
    小料理屋「花の里」の女将。右京とは元夫婦。共にマジックショーを鑑賞する。
  • 伊丹憲一(川原和久)
    警視庁捜査一課の刑事。
  • 芹沢慶二(山中崇史)
    警視庁捜査一課の刑事。伊丹の部下。
  • 三浦信輔(大谷亮介)
    警視庁捜査一課の刑事。
  • 角田六郎(山西惇)
    警視庁組織犯罪対策部組織犯罪対策第五課長。
  • 米沢守(六角精児)
    警視庁鑑識課員。右京の信頼する鑑識官。
スポンサーリンク

ネタバレ

マジシャン「ミスターアキ」こと秋川満の弟子・田中慎一郎(澤田郁也)の転落死は、事故に見せかけた殺人でした。犯人は秋川満本人です。秋川は、マジックの黒い布を天井裏の足場の穴を塞ぐように仕掛け、ケミカルライトの灯りを頼りに移動する田中がその布を踏み外して落下するように計画しました。このトリックは、マジックの「無い所にあると思い込ませる」という原理を悪用したものでした。
田中の死の背景には、秋川が抱える深い闇がありました。4年前に起きた速水浩の死亡事故も、実は秋川による殺人で、速水の才能を恐れた秋川が、彼を事故に見せかけて殺害していました。田中はその4年前の事件の真相を知り、秋川を脅迫していました。秋川は、この脅迫から逃れるために田中を殺害することを企てます。さらに、 秋川は妻・香奈恵が所有する「ミスターアキ」の名義を失うことを恐れ、興信所に依頼して田中を“別れさせ屋”として香奈恵と不倫させ、離婚の理由を作ろうとも画策していました。

秋川の犯行は右京によって暴かれます。秋川の息子は父の計画を察知し、阻止しようとしましたが、躊躇している間に事件が起きてしまいました。そして、秋川が息子に大学進学を勧めていたのも、息子が持つ天才的なマジックの才能への嫉妬からでした。

結末

右京の指摘と、息子の真実の告白によって、秋川は自身の罪を認め、深い嫉妬に囚われていたことを吐露します。かつて恐れた天才的な弟子、そして実の息子に対しても、その才能を恐れて殺意を抱いた秋川は、マジシャンとしての名誉も、家族との絆も、そして未来をも全て失うことになります。

スポンサーリンク

感想と考察

本作はマジックという華やかな世界を舞台に、人間の奥底に潜む醜い嫉妬と承認欲求を描き出していました。マジシャンのトリックが事件の核心に据えられ、右京がその巧妙な仕掛けを一つずつ解き明かしていくようなミステリーとなっています。中村有志さん演じるミスターアキこと秋川満は、人気マジシャンとしての表の顔とは裏腹に、才能ある弟子や息子への根深い嫉妬 に囚われた人物として描かれ、その複雑な内面を見事に演じ切っていました。右京が論理と事実で淡々と犯人を追い詰めていき、秋川のプライドが崩壊していく様は、いつものことながら、ある種のドラマチックさを生んでいました。角田課長がインスタントコーヒーと挽きたての区別がつかないというエピソードは笑えます。ミステリーとしての面白さだけでなく、登場人物たちの人間性が垣間見える、温かみのあるエピソードにもなっていた気がします。

スポンサーリンク

余談

  • このエピソードの初回放送日は2010年1月27日で、このときの視聴率は17.1%を記録しました。
  • 脚本はブラジリィー・アン・山田、監督は東伸児が担当しました。
  • マジックショーの舞台となったホールは、埼玉県所沢市にある所沢市民文化センターミューズで撮影されました。
  • 角田課長がインスタントコーヒーと挽きたてのコーヒーの味の違いが分からず、「さすが挽きたては違うよね」と感想を述べるシーンが登場しています。

作中の名言

  • 「無い所にあると思い込ませる、それがマジックのコツですよ」(秋川満)
    右京と神戸の前で消しゴムのマジックを披露しながら、マジックの本質を語った言葉。後に自身の殺人のトリックの本質でもあったことが判明する。
  • 「結局、マジシャンとしての栄光も何もかも失うことになりましたね」(杉下右京)
    全ての罪を明らかにし、嫉妬に囚われた秋川に右京が静かに告げた言葉。マジシャンとしての全てを失った秋川の末路を端的に表している。
タイトルとURLをコピーしました