剣持警部の事件簿
金田一少年の事件簿「剣持警部の秘密」(アニメ)のあらすじ、トリック解説、犯人考察です。アニメは2話構成となっており、第1話は1998年11月9日(月曜日)に放送されました。

講談社・読売テレビ・電通・東映アニメーション
あらすじ
剣持警部はある夜、ツインタワーが特徴的な高級ホテルのスイートルームに宿泊していた。そして偶然にも向かいのタワーの非常階段である女性の姿を目撃する。その女性は階段にひまわりをばら撒いているようだった。
翌日、非常階段で他殺体が発見される。殺されたのは華道家の男性で、死亡推定時刻は午前三時頃だった。被害者は午前二時頃に犯人襲われ、非常階段から逃げようとしたが、致命傷を負い、一時間後に絶命した。剣持警部が女性を目撃したのは午前二時頃であり、同じ頃に、ホテルの従業員が24階で怪しい女性を目撃していた。その女性が犯人というのは間違いなさそうだったが、女性は双子だった…。
金田一の推理によって華道家の事件は解決される。しかし、剣持警部がスイートルームに泊まっていた理由は語られなかった。
その後、新たな事件が発生し、剣持警部は金田一や美雪を連れて、とあるパソコン教室へと向かう。
ある若い女性が殺人の容疑で逮捕され、その女性が交換殺人だったと証言する。女性はパソコン教室の机の落書きで共犯者と知り合い交換殺人を決意したのだが、その共犯者との面識はなく名前すらも知らない人物だった。女性は自分の標的が行方不明になったため、共犯者が犯行に及んだと思い込み殺人を犯したのだが、のちに、自分の標的は生きていたことが判明してしまう。
登場人物
ファイル1とファイル2の登場人物をまとめます。剣持警部、金田一一、七瀬美雪はどちらにも登場します。
ファイル1
ホテルで起きた殺人事件の登場人物です。
- 桐沢香四郎(きりさわ・こうしろう)
被害者。著名な華道家。ひまわりを前衛的に活ける。 - 桐沢緑子(きりさわ・みどりこ)
容疑者。香四郎の養子。双子の妹。豪快な性格。 - 桐沢紅子(きりさわ・べにこ)
容疑者。香四郎の養子。双子の姉。緑子とは真逆で大人しい性格。 - 冬堂あけみ(とうどう・あけみ)
香四郎の婚約者。
ファイル2
交換殺人事件の登場人物です。
- 三島由里絵(みしま・ゆりえ)
犯人。交換殺人を持ち掛けられ、犯行に及ぶ。既に逮捕されている。 - 瀬川奈々子(せがわ・ななこ)
被害者。三島が殺害した女性。 - 中島留美(なかじま・るみ)
三島が殺したいと思っていた女性。恋敵。行方不明になるが、薬で眠らされていただけだった。 - 丸山良樹(まるやま・よしき)
留美の恋人。三島が好きだった男性。 - 有吉淳平(ありよし・じゅんぺい)
容疑者。パソコン教室で三島と同じ席を使っていた。陰険な性格の男性。 - 大塚茉莉(おおつか・まり)
容疑者。パソコン教室で三島と同じ席を使っていた。派手で色黒な女性。 - 島本美和(しまもと・みわ)
容疑者。三島と同じ席。地味な印象の女性。 - 浜岡健一(はまおか・けんいち)
パソコン教室の講師。受講生の席で直接指導することもある。
アニメ情報
| 話 | 放送日 |
|---|---|
| 68 (FILE1) |
11月9日 |
| 69 (FILE2) |
11月16日 |
謎
剣持警部は高級ホテルのスイートルームで何をしていたのか?というのが最大の謎です。ホテルの事件が解決した後、剣持警部はいそいそとどこかに通っているようですが、これもまた謎めいています。
事件について
ホテルで起きた事件では、非常階段にひまわりがばら撒かれていました。犯人がひまわりを現場に残したのは間違いないですが、その理由は不明です。
交換殺人については、共犯者の正体が謎といえます。
手掛かり(ファイル1)
ファイル1の事件について、証拠や証言をまとめます。
証拠
非常階段の屋内側のドアノブには指紋が付着しておらず拭き取られた形跡がありました。しかし、屋外側のドアノブにはホテル従業員の指紋が付着しており、拭き取られた様子はありませんでした。
証言
剣持警部とホテルの従業員が怪しい人物を目撃しており、これによって容疑者が絞り込まれます。
ホテルの従業員は犯行時刻の午前二時頃に24階のエレベーターホールで、エレベーターから降りてくる女性をみています。この女性はエレベーターの中でうなだれており、そばにはひまわりの花が落ちていました。
状況
非常階段は普段閉め切りになっています。事件があった日は、非常口が開かないことに不安を覚えた被害者の要望で特別に開錠されていました。
高所恐怖症
剣持警部は高所恐怖症です。このことを知った金田一は何かに閃いています。
真相(ファイル1)
犯人は桐沢紅子です。冬堂との結婚により、紅子は養父である被害者に見捨てられると思っていました。
紅子と緑子は養子とされていましたが、被害者の実の子供でした。紅子は勘違いして父親を殺害していました。
手口
致命傷を与えることに成功した犯人の紅子でしたが、香四郎が非常階段へ逃げたため、追いかけることができなくなってしまいます。犯人は高所恐怖症でした。
エレベーターの中でうなだれていたのは、高いところが苦手だったからです。ドアノブの指紋は被害者が屋外に出ていないことを示唆しており、高所恐怖症であるという事実につながっていました。
ひまわりの意味
犯人がひまわりの花を階段に捨てたのは、花を目印にするためです。犯人は被害者の状態を確認するため、別の場所から望遠鏡で覗こうとしていました。このとき、素早く被害者を発見するために、用意しやすく目立ちやすいひまわりの花を階段に置いておきました。
手掛かり(ファイル2)
ファイル2の事件について、証拠や証言をまとめます。
証拠
三島は共犯者と机の落書きでやり取りをしていました。パソコン教室の席は固定のため、三島と同じ席を使っていた有吉、大塚、島本が容疑者になります。実際、机には三人の指紋が残されていました。他にも、様々な人物の指紋が付着していましたが、講師の指紋は検出されていません。
状況
瀬川奈々子が死んだとき、大塚と島本にはアリバイがありませんでしたが、有吉には完璧ともいえるアリバイがあります。
中島留美が眠らされた事件については、三人ともアリバイがありません。
真相(ファイル2)
共犯者は講師の浜岡健一です。交換殺人で殺された瀬川は会社の金を横領していました。そして、この事実を隠蔽するため、ハッキングしてデータを改ざんしていました。ハッキングを手伝ったのが浜岡です。
横領してもバレないと考えた瀬川はどんどん金を使い込んでいきます。浜岡はやめさせようとしますがうまくいかず、ついに殺人を計画することになります。
手口
共犯者の浜岡はパソコン教室の席で三島の落書きをみかけ、交換殺人を思い付きます。
三島と浜岡のやり取りは、誰にもみられないようにするため、実はすぐに消されていました。このようなことができるのは、講師である浜岡だけです。
金田一は瀬川が死んだとき、容疑者にはアリバイがなかったので、交換殺人の意味がないと話しています。なお、アリバイがなかったのは大塚と島本で、有吉にはアリバイがありました。
結末(剣持の秘密)
事件は解決し、剣持警部の秘密も明かされる。不倫を疑われていた剣持だったが、結婚記念日を祝うため、ホテルには夫婦で泊まっていた。手違いで高層階に宿泊することになった剣持は、耐え切れず帰宅しようとし、剣持夫人に詰め寄られていた。そして、非常階段で女性を目撃したのだった。
結局、事件が発生したので、剣持は結婚記念日を祝うことはできなかった。その埋め合わせとして、剣持は勤務時間後に、いそいそと料理教室に通っていた。
感想
剣持警部の奥さんが重要な人物になりますが、姿は描かれませんでした。
この記事のまとめ
金田一少年の事件簿「剣持警部の秘密」(アニメ)について、あらすじ、トリック、真相などをご紹介しました。
犯人(ファイル1)
- 桐沢紅子(きりさわ・べにこ)
紅子という名前なのに緑色の服を着ているのでややこしい。名前に対する反抗であろうか。
双子の妹に濡れ衣を着せるつもりだったのかどうかはわからないが、結果的にそうなっている。具体的な犯行計画があったのかどうかも不明で、突発的な殺人に思える。犯行現場にひまわりの花をまいたのは儀式的な意味かと思いきや、目印にするという具体的な意味があった。
犯人(ファイル2)
- 三島由里絵(みしま・ゆりえ)と浜岡健一(はまおか・けんいち)
浜岡が交換殺人を持ち掛けて、自分が殺したい相手を三島に殺させた。全く手を汚していないかというとそうでもなく、女性を拉致監禁したのは間違いない。死んだようにみせるにために必要な手段だったわけだが、例えば、海外旅行をプレゼントして数日間連絡が取れないようにするなどの方法も思い付く。暴力に訴えた方が手っ取り早いという野蛮な考え方もあるだろうけれども、そこから尻尾を掴まれそうである。

