「アポロンのナイフ」のあらすじとネタバレ解説(犯人やトリックなどの紹介および考察)をまとめています。原作は有栖川有栖氏による推理小説で、短編集「菩提樹荘の殺人」に収録されています。
あらすじ
東京でシャングリラ十字軍の若者がふたり殺された事件について、犯人が高校生ではないかという噂が広まっていた。犯人とされる少年の顔写真がネットで広まり、一部の人々は彼を切り裂き王子やアポロンと呼んで称えていた。火村は以前、シャングリラ十字軍の指導者・諸星がこの事件に関して、犯人は未成年、と述べていたことを思い出す。有栖はアポロンと呼ばれる少年・坂亦清音の写真をネットで見つけ、時絵がその少年と関西で出会ったことを話す。
ちょうど同じ頃、高校生が連続して刺殺される事件が発生する。被害者の尾木紫苑と座間剣介は同じ学校の生徒だった。警察は交際中の二人が同じ犯人によって待ち合わせ場所で襲われ殺されたと判断する。
ネットでは、アポロンが関西に出現したという情報が広まっていた。世間では、高校生の殺人事件もアポロンの犯行という噂が広がり、話題になっているようだった。全国各地でアポロン目撃情報が相次ぎ、騒ぎはますます大きくなっている。一方、朱美は公園で見知らぬ少年に声をかけられる。その少年は坂亦であり、朱美との読書の話で意気投合するが、彼の言動に不安を感じて警戒心を高める。一方、火村と有栖は剣介の遺体の第一発見者である安納守之の自宅を訪れるのだった。

ネタバレ
東京のシャングリラ十字軍の若者殺害は、明らかにアポロンの犯行ですが、尾木紫苑と座間剣介は別の犯人がいます。まず、尾木を殺したのは座間です。そして、座間は自殺でした。座間が送ったメールは死後の世界への旅立ちを意味しており、尾木紫苑を助けるという意味ではありまえんでした。座間の自殺が確認されなかったのは、最初に現場を発見した安納守之が座間の手に握られたナイフを犬の洋服に隠し持ち出していたためです。座間の遺体を見て、真相に気づいた安納は、犯人の名前が報道されるようにするために座間の自殺を他殺に偽装しました。なお、関西に現れたアポロンは朱美によって捕まり、警察に通報されます。
トリック
第三者が自殺を他殺に見せかけるために凶器を持ち去りました。警察に通報された後、身体検査を受けましたが、ナイフは犬の洋服に隠されていたため見つかりませんでした。動機は、未成年の場合に加害者の名前が公にならないことに対する憤りでした。
二つの連続殺人は、つながりがあるようにみえましたが、全く関係がないことが判明します。世間はナイフを使った連続殺人というだけで、簡単に事件を結びつけていたようです(実際、こういうことは起こりそうです)。
ドラマと原作の違い
高校生殺人事件の真相や、アポロンの犯行との接点など、ストーリーやトリックは原作小説とドラマで同じです。
小説の「アポロンのナイフ」は「菩提樹荘の殺人」という短編集に収録されています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 著者 | 有栖川有栖 |
| 書名 | 菩提樹荘の殺人 |
| 分類 | 推理小説 (短編集) |
この記事のまとめ
火村英生「アポロンのナイフ」のあらすじ、真相などをご紹介しました。
- 関東と関西の事件は無関係
- 男子高校生の座間が交際していた尾木を殺害
- 座間は自殺
- 第一発見者の安納が座間のナイフを持ち去る
- 安納は未成年の犯行が実名報道されないことに憤っていた
- シャングリラ十字軍の若者殺害はアポロンの犯行

