「朱色の研究」のあらすじとネタバレ解説(犯人やトリックなどの紹介および考察)をまとめています。原作は有栖川有栖氏による長編推理小説「朱色の研究」です。ドラマは前編後編の2話構成ですが、ここではまとめて紹介しています。
あらすじ
貴島朱美に2年前の殺人事件を調査してほしいと依頼された火村のもとに、正体不明の人物から電話がかかってくる。謎の人物の指示は、オランジェ橘の806号室へ行け、だった。火村と有栖はオランジェ橘へ向かう。辿り着いたマンションは空き部屋が多く、退廃した雰囲気が漂っていた。途中、若い男性とすれ違い、有栖は男性の香水に気付く。806号室には同じ香水の匂いが漂っていた。火村が部屋を調べると、浴室で男性の遺体が見つかる。それは貴島朱美の叔父・山内陽平だった…。
山内の死は2年前の未解決事件、通称“黄昏岬殺人事件”と関係しているようだった。それは、大野夕雨子というピアノ教師の死体が黄昏岬の崖下でみつかるという事件で、未解決のままだった。事件の容疑者は朱美、陽平、宗像正明、宗像真知、六人部四郎だったのだが、なんと、有栖がマンションの前ですれ違った香水の男性こそが、六人部であることが判明する。そして、六人部が806号室で見つかった陽平の殺人容疑をかけられるのだった。
朱美の叔父が殺害された“夜明け前の殺人”、ピアノ講師の殺害で知られる“黄昏岬殺人事件”、そして朱美が関わった未解決の放火事件“真夜中の放火犯”。火村はこれらの事件がつながっていると考え、有栖とともに黄昏岬へ向かう。夕雨子は撲殺された後、崖の上から石を投げ落とされて死んでいた。
火村は朱美に話を聞き、彼女が悩まされている悪夢の深層心理を解き明かそうとする。朱美の夢には、放火で亡くなった庄太郎にガソリンをかける陽平の姿が出てくるという。そんな話を聞いた火村は朱美の夢の光景が現実の出来事である可能性を指摘するのだった。

ネタバレ
火村たちがマンションの入口ですれ違った六人部四郎は手紙で脅され、マンションに呼び出されていたと証言します。実際、六人部は死体が発見された部屋ではなく上の階にいました。六人部は脅迫状の指示通り、階段を使って高層階まで上り、エレベーターで八階に向かいました。しかし、彼が乗ったエレベーターにはすでに九階のボタンが押されていました。九階で扉が開いたにもかかわらず、六人部はフクロウの張り紙に気を取られ、八階だと勘違いして降りていました。九階のフロアは、八階の部屋番号札が全て置き換えられていたようです。
まず、山内陽平が放火事件の犯人です。朱美が見た光景は夢ではなく現実であり、それを目撃したのは朱美だけではなく、六人部四郎も同じでした。その後、六人部は山内を脅迫するようになります。
黄昏岬で大野夕雨子を殺害したのは六人部でした。彼は朱美に恋愛感情を抱いていましたが、夕雨子とのキスによって心が揺れ動きました。
六人部は怒りに駆られ、彼は夕雨子を殴って殺害してしまいます。
本来なら脅迫されていた山内が夕雨子を殺すはずでした。そのため、山内は六人部の犯行に気付かず、指示通りに岩を崖から落としました。
そして、オランジェ橘で山内を殺害したのも六人部でした。山内は黄昏岬の事件で六人部が犯人であることに気づき、六人部を脅迫し始めていました。そこで、六人部は山内を始末し、自ら容疑者になることで疑いが晴れるように計画していました。つまり、エレベーターのトリックなどはすべて六人部の演技でした。
トリック
犯人は、犯行現場にはいたが実際には殺していない、と主張し犯行を否定しています。これは嘘でした。この嘘を信じた探偵や刑事が、エレベーターを使ったトリックに気付き、犯人は犯行現場にいなかったと結論付けてしまいます。
ドラマと原作の違い
ストーリーやトリックなどは原作小説もドラマも同じです。なお、ドラマにおいて貴島朱美はシリーズを通して登場する人物となっていますが、原作では「朱色の研究」のゲストです。小説の「朱色の研究」は長編です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 著者 | 有栖川有栖 |
| 書名 | 朱色の研究 |
| 分類 | 推理小説 (長編) |
この記事のまとめ
火村英生「朱色の研究」のあらすじ、真相などをご紹介しました。ドラマは6話と7話になります。
- マンションの一室で貴島朱美の叔父である山内陽平の遺体が見つかる
- 未解決の黄昏岬殺人事件と関係がありそうである
- 朱美の悪夢は実際に起きたことだった
- 山内陽平が放火の犯人
- 六人部が黄昏岬殺人事件と山内殺害の犯人
- エレベーターのトリックは六人部の自作自演
- 山内の放火を目撃した六人部が山内を脅していた

