有栖川有栖「46番目の密室」のあらすじ、トリック解説、感想です。作家アリスシリーズの第1作目となる作品で、火村英生初登場作品となります。1992年3月に発売され、2023年8月には舞台化もされています。
あらすじ
火村英生と推理小説家の有栖川有栖はベテラン推理作家の真壁聖一が開くクリスマスパーティーに招かれます。そしてクリスマスの夜…、夜中に目を覚ました有栖は真壁の書斎で、暖炉に頭を突っ込んだ男の死体を発見します。さらに、地下室で真壁聖一の死体もみつけます。
男の方は正体不明で身元がはっきりせず、不可解なことに、どちらも密室で殺されていました。

©講談社/有栖川有栖
登場人物
主人公は火村英生(ひむら・ひでお)と有栖川有栖(ありすがわ・ありす)で、どちらも32歳です。その他の主な登場人物は下記の通りです。
- 真壁聖一(まかべ・せいいち)
著名な推理作家。密室の巨匠で日本のディクスン・カーと呼ばれる。妹の佐智子(さちこ)と佐智子の娘である真帆(まほ)も登場する。担当編集者は杉井陽二(すぎい・ようじ)と船沢辰彦(ふなさわ・たつひこ)。 - 檜垣光司(ひがき・こうじ)
高校2年生。真壁家の居候。ホテル火災で消防士だった父親が亡くなる。父親が真壁聖一を助けたため、その縁で、母親と共に真壁家で暮らすことになる。母親は2年前に事故で亡くなっている。 - 石町慶太(いしまち・けいた)
推理作家。33歳。 - 高橋風子(たかはし・かぜこ)
推理作家。“ふーこ”と呼ばれている。
ネタバレ
犯人は推理作家の石町慶太です。真壁も諸田も石町が殺しています。石町は真壁聖一は男色の関係にありました。この関係を断ち切るため、石町は聖一を殺害しています。
書斎で死んでいた謎の人物(顔にやけどのある人物)は諸田禎一(もろた・ていいち)という男性です。諸田は浅間サンホテルの火事の被害者です。同じく火事にあった真壁聖一と船沢陽二が、諸田を見捨て、我先に逃げたたため、諸田はふたりを恨んでいました。諸田は復讐のために、真壁聖一の自宅周辺をうろついていましたが、屋根の上にいた石町を目撃したため、石町に殺されました。すなわち、諸田は口封じのため殺害されています。
トリック
真壁聖一の密室、石灰や靴にワイン、散らかったトイレットペーパーなど一連のいたずらの意味など、作中に様々な謎が登場します。
- 真壁聖一殺害方法と密室
石町は暖炉の煙突から壺を落とし真壁を殺害。灯油をかけ真壁を燃やし、空き缶を予め室内に用意しておくことで、犯人が室内にいたようにみせます。扉に鍵がかかっていたのは、真壁が自分自身でかけたためです。犯人の石町が意図して密室になったわけではありません - 階段の石灰
石町はアリバイを作るために、階段に石灰を巻いています。これは、真壁が死んだ部屋には行っていないということを石灰についた足跡で証明するつもりでした。靴に入れられた白ワイン、時限爆弾のクマなどは全て、石灰をカモフラージュするために用意されていました。なお、この石灰のトリックは石町が諸田に目撃されたため、ほとんど機能していません。むしろ、石町が残した足跡を踏んだのは有栖だったと推理した火村に、論理的な根拠を与えています
感想
「46番目の密室」の感想としては、とにかく不憫、恵美切ない、懐かしい名前、懐かしい登場人物、後半雰囲気がガラッと変わる、初アリス、火村の魅力、王道、わからないトリック、驚きの動機、などがよく書き込まれています。
下の画像の言葉は感想で、その言葉がよく使われたことを意味しています。また、言葉と言葉を結ぶ線は、その言葉が同じ文で使われたことを意味しております。

- 初めて有栖作品
「46番目の密室」は火村シリーズ最初の作品です。多くの方が、初めて読んだ有栖川有栖の作品のようです - 掛け合いが良い
主人公である有栖と探偵役の火村の掛け合いが面白いと感じている方が多いです。二人の掛け合いは今後もみどころです - 王道
王道展開、王道ミステリ、王道推理小説、王道な感じというレビューが多くみられます - 密室トリックに納得
読んでいてトリックがわからなかったというレビューも御座います。トリックの内容は、被害者が自分で鍵をかけた、というものです - 動機にびっくり
動機は男色です。結婚しようとする石町を脅したという内容もあります - 綾辻解説
推理小説家の綾辻行人氏の解説が良かったと書き込んでいる方も多いです
初めての有栖川作品。いやー面白かった。とても丁寧に書いてるなーという印象。火村とアリスの掛け合いが微笑ましくて、このシリーズの人気が高い理由が一作品で凄くよく解った!
安心して読める古き良き本格王道推理小説です。非常にベタな展開の連続で、当然、好みもあると思いますが、非の打ち所のない作品ではないでしょうか?
密室や不審なサンタクロースの登場などなどで物語に引き込まれ、密室トリックは、これぞ本格の密室物と納得のものでした。動機は…wwwトリック以上に殺害動機が衝撃的
綾辻氏の大ファンなので、解説が嬉しかったです。「素敵だなあ」と書いているのがよくわかる。
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