エッジウェア卿の死・あらすじ・ネタバレ解説【名探偵ポワロ47】

名探偵ポワロ「エッジウェア卿の死(Lord Edgware Dies)」のあらすじ、トリック解説です。
探偵業に復帰したポワロはジェーンという美しいアメリカ人に離婚の相談を持ち掛けられます。

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あらすじ

探偵業に復帰したポワロは、アルゼンチンで暮らしていたヘイスティングス大尉と再会し、ミス・レモンやジャップ警部も交え、いつもの四人でディナーを楽しみます。「足りないのは死体ですな」と冗談をいっていると、エッジウェア卿が死亡する事件が発生します。実は、エッジウェア卿の妻ジェーン・ウィルキンスンは、ポワロに離婚の相談をしており、相談を受けたポワロがエッジウェア卿と直接話し、その矢先の事件でした。

事件があった日、別居していたジェーンが屋敷を訪ねており、その後に死体が発見されたため、警察はジェーンが犯人であると考えます。しかし、ジェーンにはパーティに出席していたという完璧なアリバイがありました。その後、物真似が得意なカーロッタ・アダムスという芸人も殺害されます。そして、関係者とランチを共にした劇作家ドナルド・ロスが何かに気付きますが、ロスもまた、何者かに殺害されてしまいます。

夕食のシーン

©Agatha Christie Ltd, ITV BBC
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登場人物とキャスト

ポワロ、ヘイスティングス大尉、ミス・レモン、ジャップ警部以外の登場人物です。

  • エッジウェア卿
    被害者。嫌われ者
  • ジェーン・ウィルキンスン
    エッジウェア卿の妻。アメリカ人。女優
  • エリス
    ジェーンのメイド
  • ジェラルディン・マーシュ
    エッジウェア卿の娘。先妻との子
  • ロナルド・マーシュ
    エッジウェア卿の甥。演劇プロデューサー
  • オルトン
    エッジウェア卿の秘書。雇われて間もない
  • ジョイス・キャロル
    エッジウェア卿のメイド
  • カーロッタ・アダムス
    二人目の被害者。ものまね芸人
  • ルーシー・アダムス
    カーロッタの妹
  • ペニー・ドライバー
    カーロッタの友人。帽子屋の女性
  • ブライアン・マーチン
    ペニーの恋人。ジェーンの元恋人でもある。俳優。ポワロに女性の調査を依頼する
  • ドナルド・ロス
    三人目の被害者。劇作家
  • パーシー
    ジェーンの恋人。マートン公爵

主要ゲストの役名と役者名をまとめます。

役名 役者名
Jane Wilkinson
ジェーン
Helen Grace
Lord Edgware
エッジウェア卿
John Castle
Carlotta Adams
アダムス
Fiona Allen
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事件のまとめ・謎

エッジウェア卿が殺された時、妻のジェーンは晩餐会に出席していました。しかし、屋敷に現れたのもジェーンだったようです。ものまね芸人のカーロッタ・アダムスがジェーンに扮装していたようにみえますが、そのカーロッタは何者かに殺害されてしまいます。
カーロッタが残した手紙から、卿の甥であり演劇プロデューサーのロナルド・マーシュが変装に金を払ったと考えられてもいますが、ロナルドは否定しています。ロナルドは貧乏で、カーロッタを雇う金はありませんでした。

  • 調査依頼
    俳優のブライアン・マーチンがポワロに女性の調査を依頼しています。このとき、ジェーンのことをこき下ろしています
  • 消えたフラン
    被害者はフランスで美術品を手に入れるため、フランを取り寄せていました。ところが、そのフランは紛失したことが判明します

五つの謎

ポワロは五つの謎を挙げています。ジェーンがエッジウェア卿から離婚の手紙を受け取れなかった理由、晩餐会でジェーンにかかってきた電話、カーロッタのハンドバッグに入っていた鼻眼鏡、カーロッタの書いた手紙で変装を依頼したのがロナルドになっている理由、そして、カーロッタのケースに刻まれたPの正体です。

  • 離婚の手紙
    ジェーンはポワロに離婚の相談をしていましたが、ポワロが卿に会いに行った時点で、卿は離婚に同意していました。同意の旨を手紙に記し、楽屋宛てで送ったようですが、ジェーンは受け取っていませんでした
  • 晩餐会の電話
    ジェーンは、晩餐会の最中に電話があったため、一度席を外しています。相手は不審者だったようです。警察は、電話で数分席を外したため、この間に晩餐会の会場からエッジウェア卿の屋敷まで行って犯行に及んだと考えます
  • 鼻眼鏡
    カーロッタ自身のものではなさそうな度の強い鼻眼鏡が、彼女のハンドバックに入っていました
  • 雇い主
    カーロッタがジェーンに成りすましていたのは確かなようです。その雇い主はロナルドのようですが、ロナルド自身は否定しています
  • P
    カーロッタの死因は睡眠薬(ベロナール;バルビタール)の過剰摂取でした。この入れ物に「Pから」という文字が刻まれていました。イニシャルPは、カーロッタの友人ペニー・ドライバーが該当します
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伏線・手掛かり

五つの謎を解くヒントをまとめます。
ヘイスティングス大尉がホテルのフロントでヴァン・ドューゼンという女性とぶつかりそうになっています。この女性が実は事件に関わっています。

証言

晩餐会でジェーンの前に座った劇作家ドナルド・ロスは真相に気付きポワロに電話しましたが、殺されてしまいます。
ロスは昼食会で、ジェーンがパリスを服飾関係の単語と間違えたことに違和感を抱いたようです。ロスが言ったのは羊飼いパリスのことで、それは神話の登場人物でした。

証拠

フランを盗んだのは執事のオルトンでした。オルトンは空港で警察に追われ、高所から転落して死んでしまいます。

  • 手紙の隅
    カーロッタが残した手紙の端が破れてしまっています。これは、故意に破られたものです。破られた箇所の文字はheとなっています。
  • 手紙の痕
    カーロッタが残した手紙には、前のページの文字が筆圧で裏うつりしていました。このことから、手紙が3枚ではなく、4枚あったことがわかります。
  • 鼻眼鏡の持ち主
    鼻眼鏡はジェーンのメイド・エリスのものであることが明らかになります。
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ネタバレ

犯人はジェーン・ウィルキンスンです。ジェーンがエッジウェア卿、カーロッタ、そして、ドナルド・ロスを殺害しました。動機は、恋人のパーシー(マートン公爵)と結婚するためです。マートン公爵はカトリック教徒のため、離婚した女性とは結婚できません。ジェーンはエッジウェア卿と離婚すると公爵と結婚できなくなってしまうため、エッジウェア卿を殺害し、死別ということにしました。なお、カーロッタとロスの殺害は口封じのためです。

ジェーンとカーロッタは大尉が泊まっていたホテルで落ち合い、カーロッタはジェーンに変装しました。実は、晩餐会に出席していたのはカーロッタ・アダムスです。ジェーンは夫殺害後、晩餐会を終えたカーロッタとホテルの部屋で会い、飲み物に睡眠薬を入れ飲ませました。

五つの謎の真相は次の通りです。

  • 消えた手紙の真相
    離婚同意の手紙はジェーン自身がなかったことにしていました。理由は離婚歴をつくらないようにするためです
  • 電話の真相
    電話をかけたのはジェーン自身でした。エッジウェア卿を殺害したのは、ジェーン本人ということになります
  • 鼻眼鏡の真相
    ジェーンはヴァン・ドューゼンなる老婆に変装し、大尉の宿泊していたホテルに部屋をとっていました。変装の際に、ジェーンのメイドが使っていた鼻眼鏡を使っています。これをカーロッタのバッグに入れたままにしていました
  • 手紙の細工
    カーロッタが残した手紙は四枚ありました。そのうちの一枚を抜き取り、さらに、sheと書かれた手紙の角の部分を切り取ってheにすることで、ロナルド・マーシュが雇い主であるかのようにみせていました
  • Pの正体
    ケースを作らせたのヴァン・ドューゼンに変装したジェーンです。日付は出鱈目で、カーロッタが日ごろから睡眠薬を使っていたようにみせるために、ジェーンが用意していました

その他の真相は下記の通りです。

  • 俳優の依頼
    俳優のブライアン・マーチンがポワロに女性の調査を依頼していますが、これは、ジェーンの悪い印象を与えるための口実でした。ジェーンに捨てられたブライアンと、ブライアンを奪われた帽子屋のペニー・ドライバーは、復讐のため、エッジウェア卿殺害の犯人がジェーンであるかのようにみせようとしていました
  • フランについて
    フランを持ち去ったのは秘書のオルトンでした。彼は転落死しています。エッジウェア卿の娘と甥が、真珠を取りに行くため、お芝居の間に抜け出して、屋敷へ向かっています。このとき、甥は俳優のブライアンを目撃したと話していますが、これは見間違いで、実際はオルトンでした。オルトンはいち早くエッジウェア卿の死体を見つけていました。しかし、誰にも知らせず、金を盗んでいました。金を安全な場所に隠すため、屋敷の外に出たところを甥にみられていました

結末

真相を突き付けられたジェーン・ウィルキンスンですが、悪びれた様子をみせることはありませんでした。
後日、ポワロがヘイスティングス大尉に、マートン公爵からの心づけを渡します。ポワロは「逆」という発言で事件解決に導いた大尉にこそ与えられるべき報酬であると考えているようでした。投資に失敗して困窮していた大尉も、無事、イギリスで家が買えそうです。

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感想

屋敷にやってきたのは、どう考えても、芸人のカーロッタだろうと思っていたら、晩餐会の方がカーロッタでした。わかりやすいトリックだと思って侮っていたので、驚きもひとしおです。

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この記事のまとめ

名探偵ポワロ「エッジウェア卿の死」のあらすじ、真相などをご紹介しました。なお、このエピソードの脚本は『メインテーマは殺人』などの作者であるアンソニー・ホロヴィッツさんです。

項目 内容
依頼 離婚の相談
事件分類 殺人
屋敷に現れたのは誰か
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