白昼の悪魔・あらすじ・ネタバレ解説【名探偵ポワロ48】

名探偵ポワロ「白昼の悪魔(Evil Under the Sun)」のあらすじ、登場人物と主要キャスト、事件や伏線のネタレ解説です。
アルゼンチンホテルで倒れたポワロは休養のため風光明媚なホテルに滞在することになりますが、そこでも殺人事件が発生します。

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あらすじ

ヘイスティングス大尉が出資したレストランでポワロは、食事中に突然、具合が悪くなり、その場に倒れてしまいます。医師に休養を勧められたポワロは、南海岸のリゾート・ホテルへ赴きます。

ホテルには美人女優のアレーナ・スチュアートが宿泊しており、その夫や義理の息子も一緒でした。アレーナは夫がいるにも関わらず、別の宿泊客といちゃつき、家族はもちろん、いろんな人間から嫌われているようでした。

事件を予感し警戒するポワロでしたが、アレーナが殺害されてしまいます。アレーナの死体はピクシー・コーヴというビーチで見つかりました。発見したのはパトリック・レッドファーンという男性客とエミリー・ブルースターという女性客でした。パトリックはアレーナと浮気をしていた男で、彼を残し、エミリーだけがその場を離れポワロに知らせました。死体発見現場のビーチはボート以外に、急斜面にかけられたはしごを上るルートがあり、はしごの近くには被害者の義理の息子の眼鏡が落ちていました。

事件を捜査するポワロ、大尉、ジャップ警部は容疑者を聴取し、様々な手掛かりを入手します。

死体発見のシーン

©Agatha Christie Ltd, ITV BBC
死体発見

登場人物とキャスト

ポワロ、ヘイスティングス大尉、ミス・レモン、ジャップ警部以外の登場人物です。

  • アレーナ・スチュアート
    被害者。美人女優
  • ケネス・マーシャル
    アレーナの夫
  • ライオネル・マーシャル
    ケネスと先妻の息子
  • パトリック・レッドファーン
    ジャーナリスト。アレーナの浮気相手
  • クリスティーン・レッドファーン
    パトリックの妻
  • スティーブン・レーン
    元牧師
  • ロザモンド・ダーンリー
    有名な仕立て屋。ケネスの友人。ポワロの知り合い
  • エミリー・ブルースター
    死体発見者。被害者に舞台をすっぽかされ損害を負った過去がある
  • ホーレス・ブラット
    ヨット好きの男性。スチームサウナでポワロと一緒になる
  • バリー
    少佐

主要ゲストの役名と役者名をまとめます。

役名 役者名
Patrick Redfern
パトリック
Michael Higgs
Christine Redfern
クリスティーン
Tamzin Malleson
Arlena Stuart
アレーナ
Louise Delamere
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事件のまとめ・謎

ほとんどすべての宿泊客にアレーナ・スチュアート殺害の動機があります。このうち、アリバイが明確に語られていないのは、ヨット好きのホーレスとバリー少佐で、それ以外の人物にはアリバイがあります。

冒頭、教会にいるのは宿泊客のスティーブン・レーンです。叫び声を上げ、自転車にまたがる女性なども登場しますが、島での女優殺害との関係など、詳細は不明です。

ポワロはヨットの赤い旗に疑問を抱いています。その後、見かけた旗は白に変わっていました。事件発覚後、島に謎のバードウォッチャーがやってきます。バードウォッチが目的のはずなのに、双眼鏡は持参していないようです。

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伏線・手掛かり

殺人の謎を解くヒントです。
ホテルの従業員が正午頃に水の流れる音を聞いています。「昼間に風呂に入るのは違和感がある」と従業員は話しています。また、クリスティーンが被害者の電話を盗み聞きしており、どうやら、強請られているような印象をもったようです。被害者には莫大な財産がありました。その金は、既にすべて引き出されていますが…使い道は不明です。

アリバイ

容疑者にはそれぞれアリバイがあります。ジャップ警部はポワロにもアリバイをたずねていますが、ポワロは答えていません。

  • ケネス
    被害者の夫であるケネスには、タイプを打っていたというアリバイがあります。ホテルの従業員がタイプの音を聞いていました。ただ、音だけで姿は見ていません
  • ライオネル
    ケネスの息子はクリスティーン・レッドファーンと泳ぎに出掛けていました。11時45分までクリスティーンと一緒でしたが、彼女がホテルに戻ったあとは一人でした。ライオネルは泳いでいて好きなラジオドラマを聞き逃したと思っていたようですが、ホテルに戻ると、ラジオドラマは放送前でした
  • クリスティーン
    ライオネルと11時45分まで一緒だったクリスティーンに、犯行は不可能のようです
  • パトリック
    クリスティーンの夫パトリックはアレーナを探し回っていました。そして、エミリー・ブルースターと一緒にボートで出掛け、ビーチで死体を発見しています。ホテルでいろんな人物に目撃され、さらに、エミリーと一緒だったパトリックに犯行は不可能なようです
  • エミリー
    エミリーはパトリックと一緒だったため、犯行は不可能です
  • スティーブ
    牧師のスティーブはそもそも島にいませんでした。本土の友人宅にいた様子です
  • ロザモンド
    ロザモンド・ダンリーはアリバイ表を作成しています。彼女は崖の上にいたようで、被害者の姿も目撃しています。11時50分頃にホテルに戻っています

証拠

被害者は首を絞められて殺されていました。首に残った痕跡から、犯人は手の大きい人物であることがわかります。そして、現場付近に落ちていた眼鏡はライオネルのものでした。予備で持ち歩いていた眼鏡が現場に落ちていたということになります。
その他の証拠は以下の通りです。

  • 電報
    被害者の部屋にはニューヨークからの電報が置いてありました。ネイサンという人物が送金を要求しているようです
  • ビン
    エミリーが石段を上っている最中、ビンが投げつけられました。そのビンの破片をみると、茶色くなっています
  • 洞窟
    死体発見現場近くの洞窟から、ヘロインがみつかります。地面には平べったい足跡が残っていました。ジャップ警部はビーチサンダルのような履き物の足跡だと話しています
  • 図書館の記録
    ライオネルは本土の図書館で『危険な化学物質と毒』という本を借りていました。継母(被害者)を憎んでいたライオネルには殺意があったようですが、死体は毒殺ではなく扼殺でした
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ネタバレ

犯人はパトリックとクリスティーン(レッドファーン夫妻)です。二人の狙いは被害者の財産でした。牧師の妻が駆け落ちして殺された事件の犯人も、この二人です。

パトリックとエミリーがビーチに着いたとき、被害者はまだ生きていました。ビーチに寝そべっていたのは被害者のふりをしていたクリスティーンです。パトリックはエミリーがいなくなった後、崖に隠れていた被害者を殺しました。

クリスティーンはライオネルの時計を15分進めて時間を誤魔化しました。
海から上がってきた時、ライオネルが確認した時計は15分進んでおり、クリスティーンはライオネルが海へ戻った後、再び時計を元に戻しました。

ライオネルと別れた後は、島を走ってはしごへ向かい、ビーチに辿り着きました。ビーチには被害者アレーナがいました。アレーナはパトリックと逢引きするため、ビーチで待っていましたが、クリスティーンの声を耳にし洞窟に隠れます。
クリスティーンが死体のふりをすると、パトリックがやって来て騒ぎます。そして、エミリーがいなくなった後、クリスティーンははしごを使ってホテルへ急ぎます。

クリスティーンは肌の色を茶色くみせるため、化粧をしていました。その化粧用品が入った瓶を窓から投げ捨てて処分していました。正午頃に水の音がしたのは、化粧品を洗い流すためにクリスティーンが浴室を使ったためです。

クリスティーンはライオネルに罪をきせるため、ライオネルが泳いでいる最中に、メガネを盗んでいます。ライオネルのメガネが現場に落ちていたのはこのためです。

冒頭の事件について

森の中で見つかった死体は牧師の妻です。牧師の妻は男と駆け落ちしようとして殺されました。この事件の犯人もパトリックとクリスティーンです。パトリックは牧師の妻の駆け落ち相手でした。しかしパトリックにはアリバイがあったため、この事件は未解決となります。

クリスティーンが死体を見つけたふりをして通報し、その後、パトリックが標的を殺害するという手口です。クリスティーンによる、偽の死体発見時刻に関してパトリックにはアリバイがありました。

その他の真相

ヨットの旗はヘロイン密輸の合図になっていました。赤はヘロインの到着、白は異常なしの意味でした。密輸に関わっていたのがホーレス・ブラットで、事件を追っていたのがバリー少佐でした。バリー少佐はジャップ警部の同僚だったようです。
なお、バリーがポワロに警告していたのは、密輸捜査の邪魔をされたくなかったからでした。

結末

真相を暴かれたパトリック・レッドファーンは、おもむろにポワロに近づき、首を絞めようとします。しかし、すぐに取り押さえられます。
事件解決後、ホワイトヘイブン・マンションで、ポワロが倒れた理由が食中毒だったことが判明します。大尉が大金を出資したレストランは営業停止になっているようでした。

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感想

ヘイスティングス大尉は鉄道会社の投資に失敗し(前々話・アクロイド殺人事件)、貴族を救って大金を手に入れたのに(前話・エッジウェア卿の死)、今度はレストランの出資に失敗しています。波瀾万丈です。

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この記事のまとめ

名探偵ポワロ「白昼の悪魔」のあらすじや真相をご紹介しました。なお、このエピソードの脚本は『カササギ殺人事件』などを執筆したアンソニー・ホロヴィッツさんです。

項目 内容
依頼
事件分類 殺人
完璧なアリバイ
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