ロカールの法則|ロカールの交換原理とは【わかりやすく解説】

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Locard’s exchange principle

ロカールの交換原理(ロカールの法則)は法医学の先駆者であるエドモン・ロカール博士が考え出した法科学の基本原則です。
この記事では、原理の解説や考察などをフィクションのミステリー作品と関連付けて紹介しています。

すべての接触は痕跡を残す

2つの物体が接触すると交換が起こる

意味

生化学者のポール・L・カークはロカールの法則を次のように表現しています。

誰かがどこかを歩けば、あるいは何かに触れれば、それがたとえ無意識であったとしても、それは証拠になる。指紋や足跡という自明な証拠だけでなく、髪の毛、衣服の繊維、割ったガラス、工具を使った痕跡、引っ掻いたペンキも証拠となる。

解説

例えば、誰かの殺害を企てたとき、偽装工作やトリックを思い付く前に、その手口を考えなくてはなりません。刺殺、銃殺、爆殺、絞殺、毒殺、ひき殺すなどなど、いろいろな手口がありますが、標的(殺してやりたい相手)と接触せずに殺害するのはまず不可能です。
フィクションのミステリーには、超能力殺人がテーマの作品もあったりもしますが、標的に呪いをかけて殺す、もしくは、念力で高所から突き落とすというのは全く現実的ではありません。やはり、何かしらの“接触”が生じることは間違いありません。

そしてこの接触が物的な証拠となります。
指紋や足跡というのは、とてもわかりやすいです。凶器のナイフに残された指紋や犯行現場へと通ずる足跡などというのは、犯罪捜査のプロでなくても知っている常識かもしれません。

単純な手口でなくても痕跡は残ります。いわゆる遠隔殺人は爆弾や自動で引き金が引かれる拳銃などを使って間接的に標的を殺害する方法ですが、犯人が爆弾や自動発射銃を仕掛ける時に何かしらの接触が生じます。

接触とは

接触というと、語感的に、手と何かが触れることなどがイメージされますが、具体的な動作に関わらず、存在すると痕跡が残ると言い換えられるかもしれません。例としては、次のようなことが考えられます。

  • コンビニへ行く(コンビニの監視カメラに録画される)
  • ハッキングする(侵入したシステムにファイル移動や閲覧などの操作履歴が残る)

トリックとの関連

接触が痕跡を残すのは間違いありません。しかしこれが悪用される場合もあります。
例えば、誰かに罪をなすりつけるために、犯行現場に実際は不在だった人物の痕跡を残すことができます。具体的な方法としては、手を切断して持ち歩き現場に指紋を残したり、ブラシに残った髪の毛を手に入れて死体のそばに置いておいたりなどが考えられます。

このように考えると、接触によって必ず痕跡が残るのは間違いないとしても、そこにトリックが一切ないとは言い切れません。最悪の場合は無実の人間を捕まえて罰することになってしまいます。
もちろん誤認逮捕や冤罪というのは極端な例です。たとえ偽の証拠があったとしても、真犯人の接触による証拠が残っているはずです。また、罪をきせようとする人物のアリバイ、動機なども考慮して、さらにトリックを仕掛けようとすると、接触の機会が増えてしまいます。

濡れ衣を着せる

フィクションのミステリーには、別の登場人物に濡れ衣を着せようとする真犯人がよく登場します。特に完全犯罪を成し遂げようとする犯人の場合、誰かに罪を被せて犯罪を完結させるのが一般的です。

接触の回数

必ず痕跡が残るならば、接触の回数を減らせば、証拠も少なくなると考えられます。
三人ほど殺したい人物がいたとして、一人ずつ殺していく方がいいのか、それとも、三人まとめて殺してしまう方がいいのかという問題を考えたとき、ロカールの法則を参照するならば、答えはまとめて一気にということになりそうです。

より正確には、接触が少ない殺害方法を選ぶべきということになります。三人を怪しい洋館に集めて一気に爆死させるため、それぞれに手紙を出すなら接触回数はそれほど減っていないように思います。それならば、郵便物に爆発物や毒針を仕込んで殺した方が回数自体は少なくなります。

この記事のまとめ

ロカールの法則について意味や解釈などを紹介しました。

参考資料

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