帰還・あらすじ・ネタバレ解説【相棒シーズン15第10話】

帰還~特命係左遷⁉警察官連続失踪事件に巨大権力の陰謀!!閉ざされた町で陥る特命係絶対の危機!?』は2017年の元日スペシャルとして放送された相棒season15の第10話です。杉下右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)が、突如郊外の駐在所に左遷されます。この記事では、あらすじ、登場人物とキャスト、ネタバレ、感想、余談などをまとめています。

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あらすじ

特命係の杉下右京と冠城亘に、郊外のベッドタウン・黒水町の駐在所への臨時異動辞令が下る。問題を起こした警察官の左遷先と噂されるその町で、二人は前任の警察官たちが次々と行方不明になっている事実を突き止める。さらに捜査を進めるうち、彼らが最後に乗ったパトカーから血液反応も検出される。

そんな中、女性ジャーナリストの若月詠子(伊藤歩)が現れる。彼女は警察内部ですら統制されているはずの機密情報を掴んでおり、独自の取材で事件の核心に迫ろうとしていた。一方、都内では警視総監の四方田(永島敏行)に謎の電報が届き、激しく動揺。右京と亘の捜査に、なぜか四方田警視総監自ら圧力をかけてくる。

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登場人物

  • 和合賢人(八嶋智人)
    黒水町の町長。元IT起業家で、前科者を積極的に受け入れる革新的な政策で町を再生させたカリスマ。
  • 若月詠子(伊藤歩)
    黒水町のケーブルテレビで働くディレクター兼キャスター。ジャーナリスト。強い正義感で警察官連続失踪事件を追い、独自のネタ元を持つミステリアスな女性。
  • 国奥正和(小宮孝泰)
    警視庁黒水警察署署長。
  • 槙野真理男(平岡拓真)
    喫茶店「森のあしあと」店主、元受刑者。
  • 藤井利佳子(仁村紗和)
    喫茶店「森のあしあと」店員、元受刑者。
  • 半田順平(内野謙太)
    黒水署地域課巡査。
  • 下地房江(山本道子)
    黒水町の団地の住民。
  • 有本日明(森岡豊)
    黒水署警部、連続失踪事件の被害者。
  • 見崎亮(中山研)
    警視総監直属の警察官。
  • 黒崎健太(中原裕也)
    東京地検特捜部、冠城亘の元同僚。
  • 四方田松榮(永島敏行)
    警視庁のトップである警視総監。武闘派として知られる。
  • 杉下右京(水谷豊)
    特命係の警部。左遷先の駐在所でも変わらぬ探究心を発揮する。
  • 冠城亘(反町隆史)
    右京の相棒。法務省出身の異色の経歴を持つ。本作ではジャーナリストの詠子に惹かれることになる。
  • 社美彌子(仲間由紀恵)
    警視庁広報課長。詠子からの取材攻勢を受けながら、警察内部の情報をコントロールしようと動く。
  • 甲斐峯秋(石坂浩二)
    警察庁長官官房付。衣笠副総監と対立しながら、亘を通じて事件の情報を収集し、権力闘争を優位に進めようとする。
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ネタバレ

犯人といえる存在は黒水町長の和合賢人です。動機は、特定の恨みや目的ではなく、「人心を掌握し、人々を意のままに操ることへの快楽」と「抑えきれない殺人衝動」にありました。
和合は、前科者や警察、団地の住民といった“おあつらえ向きの材料”が揃った黒水町を舞台に、壮大な犯罪計画を実行していました。事件の発端は8年前、黒水町で精神的共同体を築いていたタカハシという人物が逃亡犯を匿い、逃亡犯逮捕後に抗議の自殺を遂げたことにあります。これに憤慨した当時14歳だった槙野真理男が、柔道の指導に来ていた四方田を殴打する事件が発生。武闘派で知られる四方田は14歳の少年に敗れたことを恥じ、部下の有本刑事に事件を隠蔽させました。この弱みを握った有本は汚職に手を染め、住民が栽培するマジカルハーブの売買にも関与します。

元IT起業家である和合は、警視庁に納品されたPCにウイルスを仕込み、警察の動きを監視していました。そして、外国の元特殊部隊を雇って有本ら汚職警官を殺害。さらに、槙野が犯人であるかのように証拠を捏造し、警察や住民の心理を巧みに操って捜査を混乱させました。さらに、真相に近づいたジャーナリストの詠子をテレビ局ごと爆殺します。

結末

和合は、そのすべてを「ゲーム」として楽しんでおり、杉下右京の追及にも動揺することなく、自身の犯罪を自白した後で「すべて嘘だ」と翻すなど、サイコパス的な言動を見せます。若月詠子に恋心を抱いていた冠城亘は、彼女の死への復讐心から和合への発砲寸前まで追い詰められますが、土壇場で踏みとどまります。最終的に右京と亘は、和合が隠していた犯行の証拠を確保し逮捕に至ります。

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感想と考察

元日スペシャルにふさわしい、複雑で重層的なストーリーでした。自らの敗北を隠蔽した四方田警視総監、過去の罪から逃れられない前科者たち、そして罪の意識が全くない犯人の和合。それぞれの過ちとの向き合い方が、悲劇的な結末へと繋がっていく様を描いた、見ごたえのある社会派ミステリーという感じです。コミカルなイメージの八嶋智人さんが演じた和合町長の豹変ぶりは衝撃的で、笑顔の裏に隠された底知れぬ悪意と、一切の罪悪感なく殺人を犯すサイコパスな演技が圧巻でした。本作は冠城亘というキャラが深く掘り下げられたエピソードでもありました。。詠子への淡い恋心、彼女を失ったことによる復讐心、そして右京の相棒としてギリギリのところで踏みとどまる葛藤が痛々しいほどに伝わってきます。銃を手にし、右京に頭を下げるシーンは、人間的な弱さと成長を感じさせる名場面となりました。

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余談

  • 放送日は2017年1月1日、視聴率は17.3%を記録しました。
  • 冠城亘の制服姿
    駐在所勤務のため、冠城亘が初めて警察官の制服を着用しています。一方、右京さんはいつも通りのスーツ姿でした(なぜだ)。
  • 冠城亘の個人情報
    劇中で映し出された書類から、彼の生年月日が1975年2月9日、血液型がAB型、最終学歴が早慶大法学部であることが判明しています。
  • 自転車に乗る特命係
    普段は車で移動する二人が、自転車で町を巡回するシーンも登場します。冠城が意外にも自転車が苦手という一面もみせました。
  • 右京の博識ぶり
    事件の鍵となるラテン語「revertar ut a bestia(私は獣として帰還する)」を難なく解読。さらに、署内でサボって将棋をしていた警察官に的確な助言をするなど、その知識の幅広さを疲労しています。
  • 黒水町は架空の町ですが、静岡県の小山町を中心に撮影が行われました。
  • 作中で登場する薬物「マジカルハーブ(ソンローテ)」は架空のものです。
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