死命・あらすじ・ネタバレ解説【相棒シーズン13第7話】

死命』は2014年12月3日に放送された相棒season13の第7話です。甲斐享(カイト)が自身の捜査によって被疑者を自殺に追い込んでしまい、辞職を決意してしまいます…。カイトの刑事としての命が問われる、成長物語としても非常に重要なエピソードになっています。この記事では、あらすじ、登場人物とキャスト、ネタバレ、感想、余談などをまとめています。

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あらすじ

甲斐享(成宮寛貴)は、恋人の悦子(真飛聖)からの情報提供を受け、保険金殺人の疑いがある男・田無昌平(米村亮太朗) を単独で捜査していた。田無は4年前に20歳も年上の女性と結婚し、その2年後に妻が急死したことで巨額の保険金を手に入れていた。右京(水谷豊)の助言で捜査一課の応援を得て田無を追い詰める享だったが、田無は「諦めるわけにいかない」という言葉を残し、享の目の前でビルから飛び降り、自殺してしまう。「俺が殺したんだ」——自責の念に駆られた享はショックから辞表を提出。警察を去る決意を固める。そんな中、右京は単独で捜査を開始。田無の遺体から微量のアルカロイド系毒物が検出されたこと、彼の口座から多額の金が引き出され、小児難病に関する本が部屋にあったことを突き止める。一方、享は田無の墓参りに訪れ、そこで、彼の友人だという小山美波(清水くるみ)と出会う。そして、彼女に誘われて若者を支援するというNPO法人「はれぞら園」へと向かう。

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登場人物とキャスト

  • 田無昌平(米村亮太朗)
    保険金殺人の被疑者。享に追い詰められ自殺するが、その死には多くの謎が残る。
  • 田無君江(平ますみ)
    田無の妻でレストラン従業員。病死とされている。
  • 小山美波(清水くるみ)
    田無の友人を名乗る若い女性。「はれぞら園」に所属。
  • 高安奈々(藤井美加子)
    田無の元恋人でシングルマザー。
  • 高安奈緒(小菅汐梨)
    高安奈々の娘。
  • 大原美千代(阿知波悟美)
    NPO法人「若者支援クラブはれぞら園」の園長。「ビッグママ」と呼ばれ、行き場のない若者たちから慕われている。園ではアイリーンジャスミンが栽培されており、その葉には毒物が含まれれる。
  • 峰岸勇人(古口拓也)
    「はれぞら園」に所属する若者の一人。
  • 牧村泉三郎(牧村泉三郎)
    悦子の友達の父親、レストラン経営者。
  • 宮前(下村彰宏)
    小山美波の婚約者。
  • 熊谷百世(熊谷百世)
    田無に金を渡していた女(劇中では金を受け取っていた)。
  • 法月輝美(法月輝美)
    田無昌平が付き合っていた女。
  • 杉下右京(水谷豊)
    警視庁特命係の警部。論理的で冷静な推理力を持つ。
  • 甲斐享(成宮寛貴)
    警視庁特命係の巡査部長。田無の死に責任を感じ、辞職を考える。小山美波によってコンテナに閉じ込められるが、右京に助け出される。
  • 月本幸子(鈴木杏樹)
    小料理屋「花の里」の二代目女将。
  • 笛吹悦子(真飛聖)
    享の恋人で、日本国際航空のキャビンアテンダント。享に情報を提供する 。
  • 伊丹憲一(川原和久)
    捜査一課の刑事。
  • 芹沢慶二(山中崇史)
    捜査一課の刑事で伊丹の部下。
  • 角田六郎(山西惇)
    組織犯罪対策五課の課長。
  • 米沢守(六角精児)
    鑑識課の巡査部長。右京の捜査に協力する。
  • 大木長十郎(志水正義)
    特命係の近所の刑事。
  • 小松真琴(久保田龍吉)
    特命係の近所の刑事。
  • 甲斐峯秋(石坂浩二)
    警察庁長官官房付で、享の父親。
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ネタバレ

事件の黒幕は、「はれぞら園」の園長であるビッグママこと大原美千代でした。彼女は、社会的に孤立した若者たちに食事や居場所を与える一方で、彼らを洗脳していました。そして、結婚相手に恵まれない裕福な中高年と結婚させ、毒性の植物「アイリーンジャスミン」から抽出した毒を少量ずつ盛って病死に見せかけ、保険金を騙し取るという組織的な保険金殺人を繰り返していました。田無もその実行犯の一人です。田無の自殺の理由は、単に追い詰められたからではありませんでした。彼は元恋人の高安奈々との間にできたと娘の奈緒が難病であり、治療に大金が必要だといわれていました。自分の命と引き換えに5000万円の生命保険を奈緒に残すため、自らの体に毒を盛り、病死を偽装しようとしていました。しかし、享たちの捜査で追い詰められたため、「捜査中の事故死」を偽装しようとビルから飛び降りることになります。彼の最期の言葉「諦めるわけにいかない」は、愛する娘の命を救うための悲痛な叫びだったわけですが…、奈緒が実の娘であるというのは実は嘘で、実際には血の繋がりはありませんでした。

結末

全ての真相が明らかになり、ビッグママは殺人教唆で逮捕されます。享は田無の真意を知り、刑事として事件と向き合う覚悟を新たにします。一度は提出した辞表を取り下げ、特命係に残ることを決意。父の峯秋も息子の功績を認め、親子関係には改善の兆しがみられました。右京は「おかえりなさい」という言葉で、相棒の帰還を静かに迎えます。

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感想と考察

甲斐享が自身の刑事人生を左右する事件に直面し、辞職まで考えるほど苦悩する姿が描かれました。これは享にとって大きな成長の機会になったようですが、杉下右京が相棒としてではなく師匠のように享を導く姿が印象的でした。事件を通じて二人の結束力はより一層深まったのかもしれません。また、父親である甲斐峯秋との関係にも進展が見られました。

若者の貧困や居場所のなさに付け込み、組織的な保険金殺人を実行させる「はれぞら園」の存在は、現代社会の闇を象徴していました。園長であるビッグママこと大原美千代の過去に、自身が結婚詐欺の被害者であったという悲劇が明かされ、その過去が彼女を犯罪へと駆り立てたことが描かれています。阿知波悟美さんの演技は、ビッグママの冷酷さと内面の動揺を巧みに表現しておられました。田無昌平は、ビッグママに利用され保険金殺人に関与した一方で、高安奈々の嘘に騙され、自分の子供ではない奈緒のた めに命を投げ出そうとする悲劇的な人物として描かれました。彼を巡る人々の欺瞞や、彼自身の贖罪の行動には、複雑な感情を抱かされます。最期の言葉「諦めるわけにいかない」が、娘を救うための自己犠牲を意味していたという結末は、切なくも重いものでした。

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余談

  • 初回放送日は2014年12月3日(水)21:00~21:54で、このときの視聴率は13.8%でした。
  • ロケ地として、田無の墓がある寺に「深大寺」、カイトが田無昌平の手当てをした公園に「高円寺中央公園」などが使われています。
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