相棒|最後の一日・あらすじ・ネタバレ解説【シーズン23第9話】

最後の一日~生放送中に誘拐事件が発生!標的は人気キャスター…秘密を告白しないと娘を殺す!?事件の裏に隠された哀しき真実!!』は2025年1月1日に放送された相棒23の元日スペシャル第9話です。大晦日の東京を舞台に、複数の登場人物たちがそれぞれの思惑や事件などが収束していく群像劇となっています。この記事では、あらすじ、登場人物とキャスト、ネタバレ、感想、余談などをまとめています。

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あらすじ

大晦日、特命係の杉下右京は陣川公平に付き添いデパートにいた。一方、亀山薫、伊丹憲一、益子桑栄の3人は、警察学校時代の同期である澤田菜穂の自宅を訪問し、芹沢慶二と出雲麗音は、反社会的組織の関係者を追って喫茶店で張り込み中。そして小手鞠と美和子は年末の第九コンサートを前に練習に励み、社美彌子と甲斐峯秋は大物議員の忘年会に招かれていた――。そんな中、右京はデパートで4歳の娘とはぐれた母親と出会い、迷子探しを手伝うことに。その女の子は人気ニュースキャスター・桧山弘一の娘だった。すると「ジョーカー」を名乗る人物から「娘は預かった。予定通り生放送を行え」という脅迫状が届き、誘拐事件へと発展。それぞれの場所で大晦日を過ごしていた登場人物たちは、この誘拐事件を中心に複雑に絡み合い、事件の背後に隠された深い秘密や陰謀が徐々に明らかになっていく。大晦日の夜、特命係は最後の一日を迎えることになる……。

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登場人物とキャスト

  • 杉下右京(水谷豊)
    警視庁特命係の警部。
  • 亀山薫(寺脇康文)
    杉下の相棒。
  • 陣川公平(原田龍二)
    警視庁捜査二課の刑事。恋多き男で、今回はプロポーズを控え、出産を控えた運命の相手にプロポーズするための指輪を求め右京と共にデパートへ。
  • 桧山弘一(髙嶋政伸)
    国民的ニュースキャスター。娘の誘拐事件に巻き込まれ、生放送中に追い詰められていく。
  • 武部友和(高橋光臣)
    桧山の付き人。桧山を深く信頼し、献身的に支えている。
  • 柘原彰(藤本隆宏)
    澤田菜穂の夫として登場。
  • 澤田菜穂(櫻井淳子)
    亀山、伊丹、益子の警察学校時代の同期。夫と共に不穏な雰囲気に包まれている。
  • 伊地知義弘(石丸謙二郎)
    与党の大物議員で安全保障委員長。
  • 中嶋紗央理(原田佳奈)
    出産を控えた妊婦。陣川がプロポーズしようとしている女性。
  • 木村茉莉乃(渋佐和佳奈)
    東京中央テレビのアナウンサー。桧山と共に年末特番の生放送を乗り切ろうと奮闘する。
  • 芹沢慶二(山中崇史)
    警視庁捜査一課刑事。今回は誘拐事件の捜査で陣頭指揮を執る場面もみせる。
  • 出雲麗音(篠原ゆき子)
    捜査一課の刑事。陣川の恋人である妊婦の紗央理に付き添う。
  • 伊丹憲一(川原和久)
    警視庁捜査一課刑事。亀山と益子と共に同期の身辺を探る。
  • 益子桑栄(田中隆三)
    鑑識課員。
  • 社美彌子(仲間由紀恵)
    警視庁広報課長。大物議員の忘年会に参加し、事件の一端に触れる。
  • 甲斐峯秋(石坂浩二)
    警察庁長官官房付。美彌子と共に伊地知の忘年会に参加する。
  • 衣笠藤治(杉本哲太)
    警視庁副総監。権力者として伊地知との関係に揺れる。
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ネタバレ

誘拐事件の黒幕は、人気ニュースキャスター・桧山弘一の付き人である武部友和と、元自衛隊員で伊地知議員の秘書となった柘原彰でした。彼らは5年前の土砂災害で命を落とした山本ひかりの復讐を企てていました。ひかりは伊地知議員から性被害を受けており 、その証拠となる音声データが記録されたUSBメモリーを回収しようとして、土砂災害に巻き込まれて亡くなったのでした。そのUSBを災害現場で偶然拾ったのは桧山でしたが、彼はこれを公表せず、伊地知との取引材料として利用し、自身のキャリアを築いていました。武部はひかりの同僚であり恋人、柘原はひかりの兄でした。彼らは桧山がひかりの死を利用したことに憤り、伊地知には直接的な復讐、桧山には社会的な失墜を狙っていたのです。

結末

最終的に、右京と薫はコンサート会場で伊地知を狙う柘原を寸前で食い止め、殺害は未遂に終わります。柘原は自らの罪を償うこ とになりますが、紗央理との間に子供がいたことが判明し、新たな希望が示唆されます。桧山は生放送中に自身の過ちと伊地知の悪事を全て告白し、ニュースキャスターとしての地位を失いますが、家族との絆を取り戻します。伊地知は、USBの音声データがネット上 に拡散され政治生命を絶たれ、さらに妻にも見放されるという、社会的・個人的な制裁を受けました。陣川は結局、紗央理の子の父親ではないと判明しますが、彼女の幸せを願う変わらぬ優しさを見せます。事件はすべて大晦日のうちに解決し、各々のキャラクターが新たな「一日」を迎えることになりました。

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感想と考察

今作は、複数の登場人物たちが織りなす群像劇が、元日スペシャルという長尺を最大限に活かしていました。右京と陣川、亀山・伊丹・益子の同期トリオ、芹沢と出雲など、普段あまり見られない組み合わせでの行動が、新鮮な魅力を生み出していました。特に、陣川の「恋」の顛末は、視聴者に「もしや今回は…」という期待と落胆を与えつつも、彼の人間的な温かさを改めて感じさせるエピソードでした。また、伊丹が菜穂に惚れていたという過去や、亀山が右京を彷彿とさせる推理を見せるなど、長年のファンサービスも充実していました。髙嶋政伸さん演じる桧山弘一は、人間的な善悪が入り混じる複雑なキャラクターとして描かれ、その葛藤が物語に深みを与えていました。「良いニュースを作りたい」という信念を持ちながらも、過去の過ちを抱え、娘の誘拐という極限状態に追い込まれる姿は、視聴者の心を揺さぶります。伊地知議員の悪行は徹底的に描かれ、衣笠副総監が泥舟から降りる判断をした場面も、彼の矜持を示すものとして印象的でした。しかし、7時間という限られた時間内での事件解決には、やや無理があるような気もしましたが、全体としてはスピーディーな展開と、すべての伏線が収束していくカタルシスが、それを補っていたと思います。右京から亀山へのハンカチのプレゼントという、ほっこりするラストも相棒らしさを感じさせました。

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余談

  • 本作の初回放送は2025年1月1日で2時間15分の拡大版でした。この時の視聴率は11.3%でした。
  • 作中、小手鞠と美和子が参加した「大晦日第九コンサート」の撮影協力は、所沢の市民合唱団が行い、所沢市民文化センターのミューズアークホールが使用されました。
  • 劇中では、内村刑事部長に孫がいることや、中園参事官が「テルヲ」と呼ばれているなどの小ネタが盛り込まれました。
  • 特命係の部屋だけでなく、捜査一課の車内にも鏡餅が置かれており、年末年始の雰囲気を醸し出していました。
  • 陣川がプロポーズのために購入した指輪の価格は55万円(税抜き)でした。
  • 陣川が指輪を購入した宝石店は「VERITE カメイドクロック店」がロケ地となりました。また、芹沢と麗音が張り込みをしていた喫茶店は「シルビア西新井店」、東京中央テレビの車寄せのシーンは「さいたまスーパーアリーナ」で撮影されました。

作中の名言

  • 「嫌なニュースを聞きたくなければ、良いニュースを作るしかない」(桧山弘一)
    国民的ニュースキャスターである桧山が、自身の信念として語った言葉。しかし、その言葉の裏には彼自身の深い葛藤がありました。
  • 「政治というのは人々が前向きに生きられるような世の中を作るもの。私物化した権力で希望を奪うくらいなら存在しない方がマシです。」(杉下右京)
    伊地知議員の悪行を糾弾する際に右京が放った、彼の正義と政治に対する揺るぎない信念を示す言葉です。
  • 「真実だけが人の心を救うのかもしれません。」(杉下右京)
    事件の全容が明らかになり、桧山が全てを告白した後に右京が述べた言葉。過ちを隠さず真実を語ることの重要性を示しています。
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