芥川龍之介著『蜘蛛の糸』の要約、あらすじ、読書感想文をご紹介します。
あらすじ・要約
自己中心的な登場人物が、その考えをあらわにし、地獄から抜け出す機会を失うお話です。
地獄で暮らす極悪人のカンダタは、かつて一度だけ、蜘蛛の命を救ったことがありました。その蜘蛛は極楽から糸をたらし、カンダタを地獄から救おうとします。蜘蛛の糸を掴み、必死に這い上がるカンダタは、自分以外の罪人が糸を昇るのを許しませんでした。そして、カンダタが罪人達にわめいていると、糸は切れ、カンダタは再び地獄へ落ちていきました。
読書感想文
約400文字の読書感想文です。高校生や中学生の作者を想定しています。
例文1
カンダタは糸が切れることを恐れて昇ってきた罪人達に「降りろ」と叫びます。
たくさんの人が糸を昇っていたので、いつか糸は切れたと思います。しかし、カンダタが寛大な振る舞いをみせていれば、お釈迦様の慈悲により、地獄から抜け出せたかもしれません。
そう考えると、自分のことだけを考えて行動したカンダタは全く尊敬できない人物です。それでも私は、どちらかといえば、カンダタに似ているかもしれないと思ってしまいます。
自分がつらく苦しい状況におかれていて、もしも、そこから抜け出せるとしたら、他人を優先することができるかどうか、私には自信がありません。私も、カンダタのように、自分のことだけを考えて行動するかもしれません。
そうならないためにどうするべきかを考えるとき、カンダタの姿が思い浮かびます。カンダタは、地獄へ落ち、お釈迦様にみはなされました。そんなカンダタの姿を思い出し、私は自分を戒めたいと思います。
(396文字)
例文2
カンダタは極悪人ですが、過去に蜘蛛を助けたことがあり、他の罪人とは違い、良心のある人物でした。しかし、カンダタは、自分だけ助かろうとしてみじめな姿をさらし、最後は、再び地獄へ落ちてしまいました。
私が何よりも許せないのは、蜘蛛の糸を昇って極楽へ行こうとした罪人です。罪人は、蜘蛛の糸とは何も関係ないはずなのに、糸を昇りました。この罪人達こそ、自分勝手な人間達です。そして、この罪人達さえいなければ、カンダタは自分勝手な行動をみせることもなく、助かったはずです。
私が「蜘蛛の糸」から感じたのは、ほとんどの人間は自分勝手に行動し、そして、誰かの足を引っ張っているということです。カンダタに寛大な心を求めるよりは、便乗しようとした本当の罪人達の行動を責めるべきだと思います。
自分のことしか考えていない人間がたくさんいる中で、自己犠牲的なふるまいをみせるのは「正直者が馬鹿を見る」と同じではないかと思いました。
(400文字)

