4階の部屋・あらすじ・ネタバレ解説【名探偵ポワロ05】

名探偵ポワロ・第5話「4階の部屋(The Third Floor Flat)」のあらすじ、トリック解説、感想です。ポワロが暮らすマンションで、殺人事件が発生します。


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あらすじ

エルキュール・ポワロが暮らすマンションの一室で女性の死体が発見される。死んだその女性は、その日越してきたばかりだった。
発見したのは二人組の男性で、その二人はポワロの部屋の真下に入居するパトリシアという女性の友人だった。パトリシアともう一人の女性の友人、そして、男性二人は、芝居の帰りにパトリシアの自宅に寄ったのだが、鍵が失くしたらしく、締め出しをくらっていた。そこで仕方なく、男性二人が荷物用のエレベーターからパトリシアの部屋に入ろうとし、間違えてパトリシアの部屋よりも一つ下の部屋に入ってしまう。そこで、男性たちは死体をみつけることになる。
騒ぎを聞きつけてやって来たポワロ、さらにジャップ警部は捜査を開始する。

推理劇を鑑賞するポワロとヘイスティングス

©Agatha Christie Ltd, ITV BBC
だまされたポワロ

登場人物

ポワロ、ヘイスティングス、ミス・レモン、ジャップ警部以外の登場人物です。
エルキュール・ポワロが暮しているのはマンションの6階(56B)です。

  • アーネスティン・グラント
    被害者。4階(36B)の住人。
  • パトリシア・マシューズ
    5階(46B)の住人。料理上手
  • ミルドレッド・ホープ
    パトリシアの友人
  • ドノバン・ベイリー
    パトリシアの婚約者
  • ジミー
    パトリシアの友人。ドノバンと共に、グラント夫人の死体を発見する
  • トロッター
    グラント夫人の家政婦。死体発見時、いびきをかいて寝ていた
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事件のまとめ・謎

グラント夫人を殺害した犯人、動機などが大きな謎です。
夫人は銃で撃たれて亡くなっていました。死体が発見されたのは夜10時半から11時頃で、死亡推定時刻は、発見の5時間前です。

  • 死体の隠蔽
    死体が見つかった居間にテーブルがあり、テーブルクロスには血が付いていました。夫人は銃で撃たれテーブルに倒れたようですが、その死体は動かされていました。ドノバンとジミーが死体をみつけた時、夫人の遺体はカーテンにくるまれ、隠されていました。家政婦は夕方5時に外出し、夜10時頃に帰宅しています。帰宅時、夜9時に投函された郵便物を居間に置きましたが、死体には気付いていません
  • キッチンの照明
    ドノバンらがグラント夫人の部屋に入った時、キッチンの照明が点きませんでした。しかし、死体発見後、ポワロが確認すると、照明に問題はありませんでした。ジミーはキッチンの照明が点かなかったので、部屋を間違ったことになかなか気付かなったと話しています
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伏線・手掛かり

現場に残された証拠など、事件の謎を解くヒントです。この事件では、現場から、犯人のもの、もしくは、事件に関連のありそうな証拠がみつかります。

  • ハンカチ
    死体がみつかった夫人の部屋には、JFのイニシャルが入ったハンカチが置いてありました
  • 手紙
    さらに、フレイザーなる人物からの手紙も置いてありました。J.フレイザーという人物が、事件に関連しているようにみえる物証です
  • エチルクロライド
    被害者の部屋のキッチンの、ゴミ箱で、ポワロは青い瓶をドノバン達にみせます。ポワロに促されるようなかたちで、青い瓶の蓋をあけ鼻を近づけたドノバンは失神してしまいます
  • ポワロの青い瓶
    ゴミ箱から見つかったように見える青い瓶ですが、実はこれは、ポワロの芝居です。ポワロはドノバンを失神させるために、エチルクロライドを使いました。そして、ドノバンの服のポケットから、パトリシアの部屋の鍵と、郵便をみつけます
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ネタバレ

犯人はドノバンです。犯人と被害者は夫婦で、離婚するしないで揉めていました。

ドノバンは夕方に夫人の部屋(4階の部屋)を訪ね、夫人を銃殺しました。彼は婚姻関係を証明する書類が入った郵便を探していましたが、このときは手に入りませんでした。そこでドノバンは、再び部屋に侵入する計画を立てます。
ドノバンは、まず、パトリシアの鞄から鍵を盗んで部屋に入れなくし、荷物用のエレベーターで部屋に入るよう仕向けます。そして、間違えたふりをして、グラント夫人の部屋に入り、手紙のある居間まで向かいます。

  • 点かない照明
    犯人のドノバンはキッチンの照明が点かないふりをしていました。照明が点いてしまうと、キッチンに入った時点で、ジミーが部屋を間違えたことに気付いてしまうためです
  • 死体を動かした理由
    この日、郵便が届くことを夫人から聞いていた犯人のドノバンは再び部屋に侵入するまでの時間稼ぎのため、死体を隠しました

ドノバンとグラント夫人は夫婦でした。ドノバンは別れようとしていましたが、グラント夫人は拒否していました。
グラント夫人はドノバンの婚約者であるパトリシアの部屋の真下に引っ越し、パトリシアに全てを知らせるつもりでした。なお、犯人のドノバンが手に入れようとしていたのは、グラント夫人との婚姻関係を証明する書類でした。

結末

失神し、休んでいたドノバンはマンションから逃げようとします。追いかけるポワロや警部達はなかなかドノバンを捕らえることができません。
マンションの外に出ることに成功したドノバンは、ヘイスティングスの車で逃走しようとします。エンジンをかけ走り去らんとするドノバンでしたが、立ち塞がるヘイスティングス大尉を避けようとして、売店に突っ込んでしまいます。

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感想

犯人が第一発見者になって証拠を回収するというストーリーです。こういうパターンは結構あると思いますが、犯人と被害者の関係が明らかになっていないため、真相に気付きにくいです。犯人としては、何としても夫婦であることを隠さなければならなかったはずです。通りすがりの他人であると認識されていれば、疑われる可能性は低いです。ただし、警察や探偵が婚姻を証明する書類を手に入れてしまうと、一気に最有力容疑者になってしまいます。
そんなこんなで、犯人は書類を入手するために一芝居うったわけです。トリックを仕掛けた理由が決定的証拠の回収にある、ということでこういった部分に物語の構成の緻密さを感じます。

そんな話はさておき、とりあえず、極めて高価なスクラップを手に入れることになった大尉に同情します。
今回は、ポワロが暮らすマンションで事件が発生しています。調査の正式な依頼はなく、偶然巻き込まれるパターンのエピソードです。(住んでいるマンションなので必然的かもしれません)

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まとめ

名探偵ポワロ「4階の部屋」のあらすじ、真相をご紹介しました。原題は「The Third Floor Flat」で直訳すると三番目の部屋です。アメリカは日本と同じように数えますが(thirdは3階)、イギリスは異なり、thirdは4階になります。イギリスのように数えるのは、ヨーロッパの国々(ドイツやフランス)、オーストラリア、香港、マカオなどです。
このエピソードは英国放送でも日本放送でも第5話です。シーズン1は全10話ですので、5話目がちょうど半分になります。第6話は『砂に書かれた三角形』です。

  • 間違えて部屋に入った二人の男性が女性の死体を発見する
  • 犯人は第一発見者の一人であるドノバンだった
  • 被害者の女性はドノバンの妻で、ドノバンは他の女性と結婚するため離婚を申し出ていたが、拒否されていた
  • 被害者が引っ越してきたのは、ドノバンが結婚しようとしている相手(4階の住人のグラント)に既婚であることを伝えるためだった
項目 内容
監督 エドワード・ベネット
Edward Bennett
脚本 マイケル・ベイカー
Michael Baker
原作 アガサ・クリスティ
Agatha Christie
制作 LWT (現ITV)
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