初夜に消えた花嫁・あらすじ・ネタバレ解説【新刑事コロンボ60】

新・刑事コロンボS11E2「初夜に消えた花嫁(No Time to Die)」のあらすじ、トリック解説です。コロンボが誘拐事件に巻き込まれます。

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あらすじ

コロンボの甥が結婚式を挙げ、その直後、甥の花嫁が行方不明になります。花嫁がいた部屋には、クロロホルムの残り香がある綿が、そして、非常階段には彼女の履いていた靴が落ちていました。
何者かに誘拐されたと確信するコロンボは、結婚式に参加してた客を疑い、式で撮られた写真を徹底的に調べ上げます。

犯人と被害者

犯人はストラッサという男です。メスを持っており医者のようにみえますが、本当は救急車の運転手です。8歳の時に、目の前で父が母を殺し、さらに父が自殺しました。

被害者はコロンボの甥の妻です。資産家の娘で、本人はモデルとして活躍しています。なお、コロンボの甥も刑事で、花嫁失踪直後に、甥も捜査に参加します。

動機

犯人は誘拐した花嫁と結婚し、その後、自分の母が死んだのと同じように、殺すつもりでした。(父親と同じように、殺害後は自殺するつもりだったのかもしれません)

「幼少期にみた光景を再現しようとしている」と考えると、その光景が殺人のため、確かに常識的ではありません。しかしながら、支離滅裂で掴みどころが全くないというわけではなく、合理的な面もみられます。

捜査および推理

コロンボは、目撃者の証言から被害者が誘拐に使った車を特定し、さらに、式の写真に写った誰も見覚えのない男を見つけ出します。写真には、容疑者が通っていたと考えられる学校の指輪があり、そこから名前も明らかになります。

結末

犯人の居場所を突き止めた警察は、潜伏するあばら家に突入し、犯人のストラッサを射殺します。誘拐された花嫁は無事、無傷で救出されます。

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トリック解説

犯人には、罪から逃れようとする意図がないようです。偽装工作が不要だった、ということからも、犯人は自殺するつもりだったということが推測できます。

しかし、結婚する、という目的を達成するために、ある程度は時間が稼げるように行動しています。

花嫁を殺して自殺するのが目的であれば誘拐する必要はないと考えられます。

誘拐

犯人は、結婚式に紛れ込み、花嫁誘拐のタイミングを伺います。

  • 潜入
    犯人は招待客のパートナーのふりをして、結婚式に紛れ込んでいました。サングラスをかけ、カメラ撮影はなるべく避けます。そして、式終了後、新郎と花嫁の部屋の外から、中の様子を探ります
  • 犯行
    花嫁が一人になったところで、部屋に押し入ります。このとき、手にはメスを持ち、相手を威嚇します。そして、綿に染み込ませたクロロホルムを嗅がせ、花嫁を失神させます
  • 移動
    非常階段を使って外に出、救急車で気絶した花嫁を連れ去ります

わかりずらい動機

犯人に動機を隠蔽する意図はありません。しかし、なかなか思い付かない動機ではあります。警察は、動機を想像し、その捜査に時間を割いています。

  • 花婿の職業
    花婿(コロンボの甥)は刑事です。過去に、ある人物を銃殺しており、その一件が誘拐に発展したかもしれません。しかしながら、捜査の結果、誘拐とは関係ないことが明らかになります

  • 花嫁の父はお金持ちです。つまり、身代金目当ての誘拐とも考えられます。しかしこれも、身代金要求の金がなかったため、除外されます
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犯人のミス

コロンボら警察が犯人へとたどり着く数々の証拠です。

犯行の証拠

目撃証言や写真の存在により、ぼんやりとした犯人像が、次第に、明確になります。

  • 誰も知らない招待客
    結婚式には、新郎はもちろん、その親類、重要な招待客など、誰も見覚えのない客が混じっていました。赤の他人の結婚式で彼は、一体、なにをしていたのでしょうか
  • 車の目撃者
    犯人が使ったと思われる車を、調理場のおじいさんが目撃していました。コロンボは、ディーラーから車のカタログをかき集め、それをおじいさんにみせて、車種を特定します
  • 謎の招待客の特徴
    謎の招待客は、式で撮影された写真にも、映っていました。サングラスをかけるなどし、顔ははっきりとはわかりませんが、コロンボの観察眼により、RAMSEYと彫られた指輪(カレッジリング)を身に付けていることが明らかになります。これがきっかけで、大学の年鑑(卒業アルバム)が調べられ、犯人の名前が明らかになります
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感想と考察

花嫁の狂言、刑事が犯人などという想像を膨らませてしまう構成になっており、楽しめます。偽装工作がほとんどないという特殊なエピソードですが、むしろこちらの方が、現実の犯罪に近い気もします。
いつも完全犯罪を企む犯人を相手にしているコロンボが、そうではない犯罪者相手であっても、かなり冴えていることがわかるエピソードでした。刑事であるコロンボにとっては、偶然犯罪に出くわすというパターンが珍しくみえたりもします。

コロンボの多くのエピソードは最初に犯人がわかる倒叙形式です。このエピソードも、多少遅れてはいますが、視聴者には途中で誰が犯人かわかります。そのため、このエピソードも倒叙に含めることができるかもしれませんが、ストーリー展開は「羊たちの沈黙」に似ています。「羊たち…」は特に倒叙と呼ばれていないようなので、「初夜に消えた花嫁」を倒叙とみるのは、無理があるかもしれません。

倒叙かどうかよりも重要だと考えられるのは、犯人がほとんど偽装工作をしないという点です。

コロンボシリーズは、嘘を真実のようにみせようとしてほころびが生じ、それを手掛かりにコロンボが事件の真相を見破っていくというのが大まかな流れです。
今回は、犯人が嘘をつかなかった(偽装工作をしなかった)ため、ちぐはぐな証拠が少なくなり、それを使ったコロンボの追求と犯人の言い訳シーンも、ほとんどありませんでした。このように考えてみると、犯人の偽装工作の有無がいかに重要かということがわかります。

余談

刑事コロンボ「死者の身代金」、古畑任三郎「殺しのファックス」など、誘拐が登場するエピソードは多いですが、誘拐そのものを描いたものは稀です。

金田一少年の事件簿に、コロンボの甥が登場します。今回結婚した甥とは、別の甥のようです。

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この記事のまとめ

刑事コロンボ「初夜に消えた花嫁」について、あらすじやトリックをご紹介しました。原題は「No Time to Die」で直訳すると「死までの時間はない」になります。日本語タイトルの「初夜に消えた花嫁」とは異なるタイトルです。最後にドラマの内容を、計画性、偽装工作、犯人のミス、動機、凶器、トリック、コロンボの罠で簡単にまとめます。

項目 内容
計画性 あり
偽装工作
ミス 指輪
動機 狂愛
凶器 (誘拐事件)
トリック 結婚式潜入
コロンボの罠
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