相棒|消えた乗客・あらすじ・ネタバレ解説【シーズン8第8話】

消えた乗客』は2009年12月9日に放送された相棒シーズン8の第8話です。右京と尊が、人気の少ない駐車場に不審な路線バスを発見。そのバスは、運転手も乗客も姿を消した無人バスで、つい先ほどまで人がいた痕跡と不気味な血痕が残されていました…。この記事では、あらすじ、登場人物とキャスト、ネタバレ、感想、余談などをまとめています。

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あらすじ

資料返却の帰り道、右京と神戸は人気のない駐車場に停車している不審な路線バスを発見する。車内には温かい飲み物やマフラーが残され、つい先ほどまで乗客が乗っていたようであり、床には血痕が…。乗客4人と運転手が行方不明と判明し、バス会社には1億円を要求する脅迫状が届く。難を逃れた乗客の一人、君野恵(中川安奈)は、客を装っていた上条学(平野貴大) という男が運転手の中島弘昭(松田洋治)をナイフで刺し、他の乗客と共に連れ去ったと証言する。
捜査を進める中で、運転手の中島は元化学教師であり、4年前に恋人だった佐藤由紀(浜丘麻矢)が硫化水素で自殺していたことがわkる。由紀は上条にダイビングを習っており、中島は由紀の死が上条のせいだと考えているかもしれなかった。その後、上条は逮捕されるが、彼には完璧なアリバイがあり釈放されてしまう。捜査が振り出しに戻るなか、右京は遺留品のマフラーが女子高生のものであることに気づき、恵の証言が嘘だと看破。事件の偽装工作に気付く。

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登場人物とキャスト

  • 中島弘昭(松田洋治)
    事件に巻き込まれた路線バスの運転手。かつては高校の化学教師だった。
  • 佐藤由紀(浜丘麻矢)
    中島の亡くなった恋人。4年前に硫化水素で自ら命を絶ったとされる英語教師。
  • 上条学(平野貴大)
    恵の証言によってバスジャックの犯人だと疑われる男。フリーターでダイビングインストラクターの経験を持つ。
  • 君野恵(中川安奈)
    路線バスの乗客で、バスジャックから一人だけ逃れたと証言する保険の外交員。
  • 杉下右京(水谷豊)
    特命係の警部。
  • 神戸尊(及川光博)
    右京の相棒を務める警部補。
  • 宮部たまき(益戸育江)
    小料理屋「花の里」の女将。
  • 伊丹憲一(川原和久)
    警視庁捜査一課の刑事。
  • 三浦信輔(大谷亮介)
    警視庁捜査一課の刑事。伊丹や芹沢と共に捜査にあたる。
  • 芹沢慶二(山中崇史)
    警視庁捜査一課の刑事。
  • 角田六郎(山西惇)
    組織犯罪対策部第五課長。
  • 米沢守(六角精児)
    警視庁鑑識課の職員。
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ネタバレ

バスの乗客が行方不明になった事件は、バス運転手である中島弘昭が仕組んだ偽装工作でした。彼は偽名を使い身を隠し ていた上条学を警察に捜し出させるために、バスジャック事件をでっち上げていました。バスには最初から乗客はいません。中島は忘れ物のマフラーなどを用いて、あたかも乗客がいたかのように偽装していました。

中島の恋人である佐藤由紀を殺害したのは、上条学でした。上条は由紀をストーカーしており、由紀が警察に通報しようとしたことを知り、口封じのために彼女を殺害し、自殺に見せかけました。右京は、上条が取り調べ中に花束のカードに「M」と書かれていたことを口にしたことから、彼が犯人であると確信しました。これは、事件当時由紀の部屋に入り、花束を直接見ていなければ知り得ない情報だったからです。

君野恵は佐藤由紀の恋人でした。由紀が中島と交際を始め、自分を「裏切った」と感じた恵は、「移り気」を意味する紫陽花の花束を由紀に贈っていました。由紀殺害の現場で上条が逃げるのを目撃しましたが、「自分を裏切った由紀への罰」として警察に証言しませんでした。しかし、由紀の日記を読み、由紀が恵を深く愛し続けていたことを知ると、由紀を身勝手に殺害した上条への強い憎悪を抱きます。恵は中島が由紀の死の真相を知り、上条への復讐を計画していることを察知し、自らの目的のために中島を利用しました 。中島をかばう形で事件に協力したと見せかけ、実は上条と中島の共倒れを画策していたのです。これは、由紀を奪った中島と、由紀を殺した上条、どちらも憎む恵なりの復讐でした。

結末

中島は上条を硫化水素で殺害しようとしますが、右京と神戸によって間一髪で阻止されます。右京は恵の真の動機を暴き出し、恵は自身の罪を償うことになります。右京は恵に対し、「あなたが由紀さんを愛していたように、由紀さんが本当に愛していたのはあなただったのかもしれない。だとしたら、あなたが人殺しにならなかったことを喜んでいるのではないか」と語りかけ、事件は幕を閉じます。

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感想と考察

本作は、無人のバスというミステリアスな導入から始まり、バスジャック、過去のストーカー事件、そして最終的に同性愛という複雑なテーマへと展開する、予測不可能なストーリーが特徴で、目まぐるしい展開と数々のどんでん返しは魅力的でした。同性愛というオチに対しては、「またか」と感じた視聴者もいるようですが、運転手の中島が恵に利用され、最終的に気の毒な立場に追いやられたことに対しては、同情の声が多くあがったようです。紫陽花の花言葉「移り気」が事件の核心を突く重要な手がかりとなるなどの伏線や、単純な復讐劇かと思いきや、その裏にさらなる愛憎劇が隠されているという多重構造はミステリーらしさを感じさせ、盤面を使わない脳内チェスの描写は、二人の知的な関係性を際立たせていました。

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余談

  • 初回放送日は2009年12月9日です。このときの視聴率は18.0%を記録しました。
  • 当初、仮タイトルは「紫陽花の蕾」だったと言われています。
  • バスが発見された場所は「埼玉スタジアム2002」、右京と恵が最後に話す場所は「国会前庭」で撮影されました。

作中の名言

  • 「出て行きません!」(杉下右京)
    復讐を遂げようとする中島に対し、身を挺して止めようとす る右京の強い意志が表れた一言。
  • 「あなたが人殺しにならなかったことを、喜んでいるのではないでしょうか」(杉下右京)
    すべての計画が失敗に終わった恵に対し、彼女が愛した由紀の想いを代弁するように語りかける最後の言葉。
  • 「人の気持ちは紫陽花と同じ、移ろいやすいものなんですね」(神戸尊)
    事件解決後、特命係の部屋でチェスをしながら、事件の核心を突いた一言。
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