Murder in Malibu
新・刑事コロンボS9E6「マリブビーチ殺人事件」のあらすじ、トリック解説です。最後まで犯人がわからないエピソードです。
あらすじ
プレイボーイのウェイン・ジェニングス(アンドリュー・スティーヴンス)は、突然、作家の恋人に、別れ話を切り出されます。
ウェインは、車を飛ばし、恋人の自宅へ駆けつけ、拳銃を発砲。そして、その場から立ち去ります。
その後、コロンボが捜査を始めて早々にウェインが自供しますが、検死の結果、彼は死体を撃ったことが明らかになります。
真犯人が誰なのかわからない状況の中、コロンボは、ある決定的な犯人のミスに気付き、ウェインを逮捕します。
犯人と被害者
犯人はウェイン・ジェニングスです。プレイボーイの彼は、いちおう俳優ですが、テニスのインストラクターなどにも従事しています。
被害者はロマンス小説の売れっ子作家です。被害者は、犯人との結婚をテレビで公言していました。
容疑者
被害者の姉が容疑者の一人になります。
姉は、被害者が殺される前に、被害者と会っていました。姉の目的は、妹とウェインを別れされることでした。彼女は、探偵を雇い、ウェインらを調べていました。
被害者の姉は、実はウェインのことを想っていたということが明らかになります。別れさせようとしていた真の動機は、嫉妬だったのかもしれません。
動機
突然、電話で別れを切り出されたため、ウェインは恋人を殺しました。
この電話は、実は、作家の姉が、作家のふりをしてウェインにかけたものでした。
捜査および推理
保険金に加え結婚を止めさせようとしていたという動機、そして、被害者とその姉の自宅がそれほど離れていないことなどから、被害者の姉が犯人であるようにも見える事件です。しかしながら、決定的な証拠はありません。
結末
被害者は、下着を後ろ前に履いていました。
このちぐはぐな証拠によりコロンボは、被害者が寝ているうちに殺され、着替えさせられたということに気付きます。そして、男性であるウェインを逮捕します。
原題
「Murder in Malibu」(マリブの殺人)
「マリブビーチ殺人事件」は原題とほぼ同じタイトルです。
トリック解説
犯人は、被害者が押し入り強盗に襲われて死んだようにみせます。
さらに、殺害後、しばらくたってから再び死体を撃ち、あたかも、自分がパニックになって殺してしまったかのように振舞うことで、容疑者から外れようとします。
強盗殺人偽装
犯人は、被害者を被害者の自宅で殺し、強盗の犯行に偽装します。
着替え
被害者が早朝に襲われたようにみせるため、着替えさせます。
被害者にはその日、シアトルへ出掛ける予定がありました。被害者が外出する時、被害者がハイソックスを身に付けることを知っていた犯人は、死体にハイソックスをはかせます。
盗難品
強盗の仕業にみせるため、被害者の自宅にあった高価な物品を紛失させます。
さらに、被害者の死体を開いた金庫の前に横たわらせ、金庫から宝石を盗みます。
割れた窓
室外から強盗が侵入したようにみせるため、窓ガラスを割ります。
嫌疑回避
死体を撃った、という事実を、被害者を撃って殺してしまったという自供にかえて告白することで、警察の嫌疑から外れようとします。
死体を撃つ
犯行から30分あとに犯人は、殺害に使った拳銃とは別の銃で、再び死体を撃ちます。
隠蔽
犯人はまず、被害者の自宅を訪れたことを完全に隠します。
嘘の自白
目撃者の証言などによって追い詰められた犯人は、気が動転してその場にあった拳銃で被害者を撃ったと証言します。
しかしながら、致命傷となったのは、犯人が自白した銃の発砲ではなく、それよりも30分前の発砲であることが、検死の結果、判明します。
これにより、犯人は、犯人ではないと認識されることになります。
実際、30分前の発砲も、犯人;ウェインの発砲です。
不測の事態
当初、ウェインには死体を撃つトリックを使う計画はありませんでした。
当初の計画では、犯行後、とんぼ返りし、テニスの試合に出場する予定でした。
ケーブルテレビの工事
早朝に、被害者の自宅付近で、ケーブルテレビの工事が始まりました。これに直面することとなった犯人は、被害者の自宅から車で立ち去ることができなくなってしまいます。
留守番電話
会計士の事務所に電話をかけ、朝6時25分に留守番電話を残します。
ほんとうは被害者の自宅にいますが、ハイウェイにいる(被害者の自宅に向かっている途中である)ようにみせます。
この時点で、テニスの試合に出場するのを諦め、テレビで結婚発言をした被害者のもとへ向かうことを決めているようです。
犯人のミス
コロンボが犯人の偽装工作や、真犯人に気付く証拠などです。
ちぐはぐな証拠
不自然な証拠や状況です。
走行距離
犯人は、犯行当日にタイヤを交換しています。これにより、走行距離が記録されていました。そして、現場に現れた犯人の車の走行距離をコロンボが確認しています。
犯人が被害者に会うため、テニス会場(パームストリングスというカリフォルニア州の都市)から、ロサンゼルスを経由し、マリブビーチへ行くのにどれだけ走ったかを計算すると、余分に走っているようでした。
この事実は、犯人を最初の自供へと追い込む一つの証拠になります。
下着
被害者が身に付けていた下着は、前と後ろが逆になっていました。
被害者自身が履いた、もしくは、被害者の姉がはかせたのであるならば、このようなミスは犯さないはずです。つまり、犯人は男性ということになります。
犯行の証拠
ウェインによる犯行を示唆する証拠や状況です。
目撃者
新聞の配達員が、被害者の自宅に、ウェインの赤い車が停まっているのを目撃していました。
この目撃証言が、犯人を最初の自供へと追い込む証拠になります。
感想
犯人らしき人物が、犯人ではないと思ったら、本当は犯人だった、という面白いエピソードです。「さらば提督」と同様に、最後まで真犯人がわからないエピソードでした。
考察
コロンボには1年7カ月年下の弟がいると、コロンボ自身が発言します。
コロンボの会話には、カミさんがよく、そして、甥がたまに登場しますが、弟が登場することは、滅多にないように思います。
この記事のまとめ
刑事コロンボ「マリブビーチ殺人事件」について、ネタバレありであらすじやトリックをご紹介しました。最後にドラマの内容を、殺人の計画性、偽装工作、犯人のミス、動機、凶器、トリック、コロンボの罠で簡単にまとめます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 殺人の計画性 | あり |
| 偽装工作 | 強盗殺人偽装 |
| ミス | 女性の下着 |
| 動機 | 別れ話 |
| 凶器 | 拳銃 |
| トリック | 死体を撃つ |
| コロンボの罠 | ― |
のちに、別れ話は偽りであることが判明します。
