金田一少年の殺人・あらすじ・ネタバレ解説・犯人【金田一少年の事件簿09】

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vs.見えざる敵

金田一少年の事件簿「金田一少年の殺人」(アニメ)のあらすじ、トリック解説、犯人考察です。アニメは4話構成となっており、1話目は1997年10月20日(月曜日)に放送されました。

見えざる敵
©天樹征丸・金成陽三郎・さとうふみや
講談社・読売テレビ・電通・東映アニメーション

あらすじ

人気ノンフィクション作家・橘五柳の新作をかけた、謎解きパーティーに参加することになった金田一と七瀬美雪。新作にはあるパーティー参加者の秘密が書かれているようでした。
出題された暗号を瞬く間に解読した金田一でしたが、翌日、衆人の面前で、橘のカツラをとってしまいます。激怒した橘は金田一を連れてきた出版社との契約等を全て打ち切ると言い放ちます。権力をふりかざす橘に当惑しながらも、金田一は橘に謝罪することを決め、ひとりで屋敷の外にある書斎へと向かいます。しばらくして、なかなか帰ってこない金田一を心配した佐木と使用人が書斎へ向かうと、そこには、橘の死体と鈍器を握った金田一の姿がありました。

誰かに殴られ気絶していたという金田一の証言に対して、屋敷から書斎までのぬかるみには、金田一の足跡だけが残されていました。これが決定的な証拠となり、金田一は、駆け付けた警部によって逮捕されます。

登場人物

金田一一、七瀬美雪、いつき陽介、佐木竜太、剣持勇、明智健悟以外の登場人物をまとめます。

橘五柳(たちばな・ごりゅう)

とても有名なノンフィクション作家。
最初の被害者。

大村紺(おおむら・こん)

飛躍出版社の社長。
二番目の被害者。

時任亘(ときとう・わたる)

神田川出版の編集者。
三番目の被害者。

桂横平(かつら・おうへい)

落語家。
四番目の被害者。

野中ともみ(のなか・ともみ)

フリー編集者。
五番目の被害者。

鴨下あきら(かもした・あきら)

音羽出版の編集者。いつき陽介の知り合い。出版権を得るため金田一を誘う。

都築哲雄(つづき・てつお)

極東テレビのディレクター。腎臓を患った幼い娘がいる。

針生聖典(はりう・きよのり)

カメラマン。

花村葵(はなむら・あおい)

橘家の使用人。ほくろがある。

花村棗(はなむら・なつめ)

橘家の使用人。葵の双子の姉。一卵性のため、姉妹はとてもよく似ている。

菊(きく)

橘家の使用人。耳が遠いお婆さん。

アニメ情報

放送日
24
(FILE1)
10月20日
25
(FILE2)
10月27日
26
(FILE3)
11月3日
27
(FILE4)
11月10日

金田一が犯人ではない場合(犯人ではないというのは明らかかもしれませんが)、誰が、どうやって、というのが大きな謎です。動機に関しては、橘の新作で何かを暴露されるから、というのが明確になっています。

連続殺人

橘が殺され、大村、時任、桂、野中の順に殺されていきます。

死亡推定時刻

金田一が書斎へ向かったのは夜9時45分でした。そして、20分後の夜10時5分に、棗と佐木が部屋を訪れます。夜10時には、橘が使用人の菊に電話をしています。つまり、夜10時まで、橘は生きていたということになります。

足跡の謎

橘が死んだ書斎と屋敷を行き来するためには、一度外に出なければならず、さらに、当夜は雨が降っていたため、足跡が残る状況でした。
棗と佐木が書斎へ向かったとき、ぬかるみに残っていたのは金田一の足跡だけでした。夜10時以降に橘が殺され、なおかつ、金田一が犯人でないとすれば、別の足跡が残されているはずです。しかし、足跡はありません。

暗号

橘が出した暗号「裏川辺奇々なる藻を」はローマ字に変換し逆から読むと「大村に聞けばわかる」となります。これが、橘の原稿の隠し場所を意味しています。

伝言ゲーム

当の大村は、何も知りませんでした。しかし、橘に「時任に聞けばわかる」と言われていました。時任は「桂に聞けばわかる」、桂は「野中に聞け」と、たらいまわしが続きます。そして、野中は「私で終わり」という伝言を託されていました。
この一連のやりとりの、どこに答えが隠されているのか、明らかではありません。

手掛かり

真相を明らかにするヒントです。

矛盾

証言や現場の状況に食い違いが見つかります。

エアコン

被害者は、夜10時に、電話で、エアコンが故障しているという内容を、菊さんに話しました。
しかし、エアコンが故障しているというのは事実ではありませんでした。

つまり、死ぬ前の被害者は、嘘をついていたことになります。

ガラスの破片

水槽が倒れたため、犯行現場にはガラスの破片が散乱していました。しかし、死体の下に破片はありませんでした。

このことから、金田一は、被害者が倒れた後に水槽が割られたと推理します。

いつもとは違う出来事

被疑者は死ぬ前に、普段とは違う行動をとっているようでした。

電話

エアコンが壊れたという電話を、耳の遠い菊さんにかけていました。
電話は、エアコンが壊れたので寝室を換気してくれという内容でした。普段、このような仕事は、花村姉妹に頼むようです。

被害者は全室の鍵を所持しており、それを書斎に置いていました。
事件のあった日はその鍵束が、書斎ではなく、寝室に置いてあったようです。

このことに気付いた葵は、橘が鍵を寝室に忘れた、と表現しています。

真相

犯人は都築です。都築は病床に伏す娘を救うため臓器の密輸に関わっていました。橘の新作では密輸の事実と都築の実名が記されていたようです。

罪のなすりつけ

都築は原稿を手に入れるため、書斎を訪れていました。柳殺害後、金田一が書斎へとやってきます。都築は金田一の頭を殴って気絶させ、金田一に罪をきせようとします。

足跡トリック

犯人は180度外側に開かれたドアからドアへと飛び移って移動していました。この方法を使えば足跡を残さずに隣の部屋へと移動することができます。

鍵束の真相

鍵束が書斎ではなく寝室にあったのは、寝室がドア移動の終着点であるためです。鍵がなければドアを開くことができないため、犯人は鍵束を持ち出しました。

電話の真相

背の低い菊さんは換気のために寝室のドアを開けます。犯人はこれを利用し、菊さんに電話しました。
菊さんは耳が遠いので、偽物であることがバレる心配もありません。なお、ドアづたいに移動するためには、寝室のドアだけは開いている必要があります。

証拠

割れた水槽や、事件当日に撮影された写真や映像が、証拠になります。

水槽が割れた理由

水槽が割られた理由は、犯人が、犯行時に自身の眼鏡を割ったためでした。散らばった眼鏡の破片を隠すため、犯人は、殺害後に水槽を割りました。
これを裏付ける証拠が、写真と映像です。

都築の眼鏡

都築は死体発見後と前で、違う眼鏡をかけていました。このことが写真から明らかになります。
さらに、その眼鏡が、発見前は近視用、発見後は遠視用(老眼鏡)であることが、佐木の録画した映像から判明します。

暗号の真相

大村、時任、桂、野中、という名前の中に、原稿の在り処が隠されています。名前を、おお、と、けい、のなか、と読むと「大時計の中」という文章が浮かび上がりますので、原稿は置時計の中に隠されているということになります。

動機

都築の娘を治療するためには腎臓の移植が必須でした。都築はある人物に、適合する腎臓を優先的に手に入れるよう取り計らってもらいます。しかしそれは、臓器の密輸への加担を強いる取引でした。

結末

金田一に追い込まれた都築は犯行を認め、動機を語ります。そして、ナイフで自らを刺し、その場で、息を引きとります。
後日、いつき陽介(本名は樹村信介)は亡くなった父の腎臓を移植された都築の娘を、引き取る決意を固めます。

感想

明智、剣持、いつき、佐木など、準レギュラー陣が勢ぞろいです。

この記事のまとめ

金田一少年の事件簿「金田一少年の殺人」(アニメ)について、あらすじ、トリック、真相などをご紹介しました。

犯人

  • 見えざる敵=都築哲雄(つづき・てつお)
    見えざる敵ということなので、犯行についても具体的なことは、ほとんどみえない。詳しく描かれているのは、橘五柳の殺害についてのみで、他はおまけ程度に殺されている。彼らは「大時計の中」を伝えるために絶対に必要だった、などと表現すると、そうでもない気がするし、殺される必要はなかったように思ってしまう。橘の残した遺言らしきものに翻弄される犯人の姿は面白いが、探偵と警察側はちょっと殺されすぎである。
    ドアを移動するドア渡りトリックは、水曜日のダウンタウンというバラエティ番組において検証されている。「金田一のトリックアクロバテックすぎてほぼSASUKE説」というコーナータイトルがつけられ、SASUKEで有名な山田勝己氏が、ドア渡りに挑戦している。山田氏はクリアしていたので、不可能とは言い切れないことが証明されている。
    ドア渡りは人間的に可能!!というのはわかったが、このトリックには成立条件があるので注意が必要である。まず、にわか雨が降って足跡が残る状況にならないと、ドア渡りはただの寄り道になる。そして、足跡を録画しているカメラマンがいないと、トリックの効果がわかりにくくなってしまう。ドアを開けてくれるお婆さんがいて、そのお婆さんは耳が遠いことなど必要になってきたりするので、成立条件はなかなか厳しい。そもそも、建物の構造として、ドアが絶妙な配置になっていけないといけないのだが…。
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