『金田一少年の事件簿 雪夜叉伝説殺人事件(アニメ)』は、雪の山荘で行われた番組の撮影中に殺人が起きるエピソードです。登場する怪人は〈雪夜叉〉です。アニメは、3話構成となっており、1話目は1998年2月9日(月曜日)に放送されました。この記事では、あらすじ、登場人物、トリック、犯人についてなどの解説をご紹介します。
あらすじ
テレビ局のバイトで北海道を訪れた金田一と美雪は、偶然居合わせた明智警視と剣持警部とともに、女優の加納りえが、雪夜叉に殺害される事件に巻き込まれます。加納りえが襲われたのは別館と呼ばれる屋敷で、事件発生時、ドッキリのため、テレビ関係者と金田一らは全員本館にいました。撮影のために設置されたカメラが、犯行の一部始終を映しており、車で20分かかる距離にいながらも、本館のほぼ全員が、犯行を目撃していました。
アリバイがないのは、俳優二人とタイムキーパーの女性一人、そして、行方不明になっている撮影係を含め、計四人でした。のちに、撮影係の明石は雪だるまの中から死体となって見つかります。さらに、ディレクターの比留田、そして、屋敷の主である画伯・氷室一聖(ひむろ・いっせい)の死体もみつかります。明智は、氷室が加納、明石、比留田を殺し、自殺したと推理しますが、金田一は加納殺害時に現れた鬼火の謎を解き、真相へとたどり着きます。

©天樹征丸・金成陽三郎・さとうふみや
講談社・読売テレビ・電通・東映アニメーション
登場人物
金田一一、七瀬美雪、剣持勇、明智健悟以外の登場人物をまとめます。
- 加納りえ(かのう・りえ)
女優。高慢な女。最初に見つかった被害者。 - 明石道夫(あかし・みちお)
撮影係。酒好き。二番目に見つかった被害者。 - 比留田雄志(ひるた・まさし)
ディレクター。三番目に見つかった被害者。 - 氷室一聖(ひむろ・いっせい)
著名な画家。十年前に起きた飛行機事故の生き残り。顔等を負傷したため、サングラスとマスク。 - 大門優作(だいもん・ゆうさく)
アクション俳優。 - 棟方ケン(むなかた・けん)
俳優。 - 速水玲香(はやみ・れいか)
アイドル歌手。 - 響史郎(ひびき・しろう)
音響係。丸眼鏡。 - 綾辻真理奈(あやつじ・まりな)
タイムキーパー。
事件の概要と謎
加納りえ殺害時、関係者はほぼ全員、現場である別館から、車で20分離れた本館にいました。綾辻だけは、車で本館へ移動中でしたが、誰もがアリバイのある状況といえます。このアリバイが、大きな謎といえます。
加納りえの殺害
加納は別館で殺されました。殺害したのは雪夜叉に変装した何某かです。
鬼火の謎
加納が襲われた頃、周辺の住民が、鬼火を目撃しています。住民達は、雪夜叉の仕業といって恐れているようですが、実際、ドッキリ撮影のためのカメラにも、鬼火の映像が録画されていました。ただし、事件との関係は不明です。
自画像の謎
犯行の後、現場の近くにあった氷室の自画像が消えていました。金田一はこの自画像に違和感を抱いているようですが、判然としません。
明石の殺害
明智警視の見立ての結果、明石は加納よりも前に殺害されたことが明らかになります。しかし、殺された理由や犯人は不明です。明石は飼葉を握り締めて死んでおり、ダイイング・メッセージを残したようですが、その意味もまた明確ではありません。
比留田の殺害
比留田も何者かに殺されます。辺りには、札が散らばっています。
氷室の自殺
氷室はキャンバスの前で死んでいました。彼は遺書を残しており、そこには、自分が本物の氷室一聖ではなく水沼であること、本物お氷室は飛行機事故で死んだこと、財産を手に入れるため加納、明石、比留田と共謀し氷室になりすましたこと、などが書かれていました。
水沼は金を独り占めするため、氷室の真相を知る人物を殺しました。しかし、その行為を悔いて、自殺したようです。
密室
水沼の死んでいた部屋にはその部屋の鍵が落ちていたようで、綾辻が発見しています。密室という状況は水沼が自殺であることの裏付けになります。
筆
水沼の右手側の床に、絵筆が落ちていました。水沼が右利きであることを示唆する証拠といえます。
伏線と手掛かり
金田一が真相に気付くきっかけです。
何気ない出来事
金田一がトリックに気付く何気ない出来事です。警部が運転する車の洗浄液を出して、それがすぐに凍ってしまう様子を、金田一は目撃します。これがきっかけとなり、金田一は全ての謎を解きます。
証拠
真相につながる証拠です。
自画像
自画像の氷室が着ている服はボタンが女性服の向きになっていました。これは氷室が鏡をみて絵を描いたということを示唆しています。絵の中の氷室は右利きのようにみえますが、もしも鏡像であるならば、実際は左利きということになります。
偽の氷室
氷室に扮した水沼は右手でサインをしています。これは、鏡によって左右が反転していることに水沼が気付いていなかったためです。
ハサミ
屋敷には左利き用のハサミが置かれていました。そのハサミは消費税5%で購入されているため、10年前に死んだ氷室が買ったものではないと推理されます。そうなるとハサミは、氷室のふりをしていた水沼が左利き用のハサミを買ったということになります。
水沼が本来左利きで、氷室に変装するために右利きの振りをしていたとすると、絵筆は左手側に落ちているはずです。なぜなら、自殺の時点で成り済ましを告白しているので、もう氷室のふりをする必要はないからです。それにも関わらず絵筆が右手側に落ちていたということは、事情を知らない何者かが絵筆を意図的に置いたということが疑われます。
ネタバレ注意
犯人はタイムキーパーの綾辻真理奈です。彼女も飛行機事故の生き残りでした。
犯人
- 雪夜叉=綾辻真理奈(あやつじ・まりな)
氷の橋で近道をつくって犯行現場に急行する。ひとりだけアリバイが微妙な感じなので目立っているし、谷を越えればショートカットできそうなのも直感的にわかってしまうため、犯人の目星はつきやすくなっている。ただし、トリックはある意味わかりにくくなっている。そのトリックは、実は秘密の通路がありました、みたいなことなのだが、まさか一人で車が通れるほどの氷の橋をつくるなんてことは思いもよらないのである。
橋づくりは大変そうだが、予行練習ができたはずなので、練習した上で犯人はコツを掴み、“いける”と思ったのかもしれない。藁という材料を隠しておけるなら、車をもう一台用意して隠しておいて自分だけ移動すれば、氷の橋は小さくできたのではないかとか、氷の橋を屋敷の近くにあえてつくって全員が容疑者になるようなすればよかったのではないかとか、いろいろ思い付いたりはするが、そうなると燃え盛る鬼火が登場しそうにないので、困ったものである。
アリバイトリック
綾辻は、加納殺害時、車で移動中でした。実は、氷で橋を作っていたため、20分もかからずに、移動することができました。
鬼火の正体
鬼火は氷橋(すがばし)を溶かすために生じていました。綾辻は橋を通過後、その氷橋を燃やしていました。雪だるまの中から見つかった明石は、ダイイングメッセージとして飼葉を握っていましたが、これは氷橋の材料でした。
犯人のミス
水沼を自殺に見せかけて殺すため、絵筆を右手側に置きましたが、水沼は本当は、左利きでした。
動機
綾辻は飛行機事故の生き残りです。事故の時、母が飛行機の残骸に挟まれ身動きが取れなくなっていました。彼女は、近くにいた加納達に助けを求めましたが、彼らは、綾辻を振り切り、見捨てます。その結果、綾辻の母は死んでしまいます。この復讐のため、綾辻は加納達を殺害しました。
結末
氷橋のトリックを解き明かした金田一から、やや離れたところに座り込み、綾辻真理奈は雪玉を投げ始めます。そうして、真相を語り、彼女は大人しく連行されます。
その後、金田一の元には、バレンタインデーのチョコが、R.H.という人物から届きます。
感想
七瀬美雪に恋のライバルが登場します。
この記事のまとめ
金田一少年の事件簿「雪夜叉伝説殺人事件」(アニメ)について、あらすじ、トリック、真相などをご紹介しました。
| 話 | 放送日 |
|---|---|
| 37 (FILE1) |
2月9日 |
| 38 (FILE2) |
2月16日 |
| 39 (FILE3) |
2月23日 |

