青列車の秘密・あらすじ・ネタバレ解説【名探偵ポワロ54】

名探偵ポワロ第54話・S10E1『青列車の秘密(The Mystery of the Blue Train)』のあらすじ、トリック解説、簡単な感想などをまとめています。このエピソードでは、ポワロが乗り込んだブルートレインで殺人事件が発生します。

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あらすじ

アメリカの石油王ルーファス・ヴァン・オールデンの令嬢ルース・ケッタリングは、夫のデレックと不仲でした。ルースの父であるヴァン・オールデンはデレックに手切れ金を渡し離婚させようとしていましたが、デレックはそれを拒否します。一方、ラ・ロッシュ伯爵と不倫中の妻・ルースは、もうすぐ離婚が成立することをほのめかしていました。

同じ頃、ポワロはロンドンのホテルで、ある日突然莫大な財産を残したキャサリン・グレイと出逢います。会話を弾ませた二人は、偶然にも、後日、北フランスのカレーを午後5時30分に出発する同じブルートレインに乗り込む予定でした。その列車には、他にも、ケッタリング夫妻やキャサリンのいとこ、謎の黒人女性に、ロッシュ伯爵が乗り込んでいました。

出発後、ご令嬢のルースは、キャサリン・グレイと接触し、客室の交換を提案します。その理由は愛人と合うためでした。列車は、低速ながらもパリ郊外を抜け、午前4時、南フランスのマルセイユに停車します。終着駅のニースには午前7時に到着。そして、ルースの客室で、ひどく顔を潰された死体が発見されます。

死体発見後、ポワロや地元警察によって、客室が調べられ、被害者が所持していた高価な宝石・炎のハートが見当たらないこと、割れたシャンパンの瓶が散乱していることなどが判明します。また、ポワロは午後10時頃に、客室でルームサービスを受け取る被害者を目撃しており、このことから、被害者は午後10時までは生きていたと考えられます。

被害者が、お金持ちのキャサリンと部屋を交換していたことから、犯人のねらいは、キャサリン殺害にあったとも考えられ、事実、キャサリンはいとこの屋敷で就寝中に、何者かに襲われてしまいます。

青列車の秘密のラストシーン

©Agatha Christie Ltd, ITV BBC
水面がきらきらと輝いています

登場人物とキャスト

ポワロ以外の登場人物です。

  • ルース・ケッタリング
    被害者。石油王の令嬢。母親は行方不明
  • デレック・ケッタリング
    ルースの夫。賭博による借金を抱えている
  • ルーファス・ヴァン・オールデン
    ルースの父。大金持ち。娘夫婦を離婚させようとしている
  • アダ・メイソン
    メイド
  • リチャード・ナイトン
    ヴァン・オールデンの秘書。傷痍軍人
  • ラ・ロッシュ
    ルースの愛人。デレックと賭博に興じている髭の男性
  • キャサリン・グレイ
    大金を相続した若い女性。晩餐で困っているところをポワロに助けられる
  • ロザムンド・タンプリン
    キャサリンのいとこ。金目当てでキャサリンに近づく
  • コークス・タンプリン
    ロザムンドの4人目の夫。若い、あまり賢くない男性
  • レノックス・タンプリン
    ロザムンドの娘
  • ミレル・メレッシー
    よく煙草をふかしている黒人女性

主要ゲストの役名と役者名をまとめます。

役名 役者名
Ruth Kettering
ルース
Jaime Murray
Katherine
キャサリン
Georgina Rylance
Derek Kettering
デレック
James D’Arcy
Ada Mason
メイソン
Bronagh Gallagher
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事件のまとめ・謎

殺人と宝石強盗の犯人が謎といえます。
キャサリン・グレイの遺産を狙った犯行の場合、動機があるのは、いとこ夫婦と娘ですが、彼らには、金庫の番号がわからないため、宝石を盗むことはできません。そして、宝石目当てや被害者の遺産目当てで誰かが殺人を犯した場合、無関係と思われるキャサリン・グレイを襲う理由が不明になります。

なお、キャサリン・グレイが死んだ場合、遺産はいとこのロザムンド・タンプリンのものになります。ルース・ケッタリングが死亡した場合、彼女の遺産は配偶者であるデレックのものになります。

殺人事件について

被害者のルース・ケッタリングは、午後10時にルームサービスを受け取っているため、この時までは、生きていたと考えられます。この時点で、ブルートレインに乗っていたのは、ポアロ、ルース、夫のデレック、ロッシュ伯爵、キャサリン、タンプリン家の三人、そしてミレルです。

殺人未遂ですが、タンプリン家の屋敷に宿泊していたキャサリンが、寝ている間に、何者かに襲われます。同じ部屋で寝ていたレノックスが不審者にかみついて撃退したため、キャサリンは無事でした。

宝石強盗について

被害者は炎のハートという貴重な宝石が使われたネックレスをブルートレインに持ち込んでいました。死体がみつかった時、この宝石の紛失も発覚します。
宝石はダイヤル式の金庫の中に入れられており、開錠の番号(数字の組み合わせ)を知っているのは、被害者本人やメイドだけだったようです。

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伏線・手掛かり

ルース殺害およびキャサリンの殺人未遂、そして、炎のハート盗難の謎を解く手掛かりをまとめます。

アリバイ

キャサリン・グレイ、キャサリンのいとこのロザムンド、ロザムンドの娘のレノックス、黒人女性のミレルは、ベッドにいたと話し、明確なアリバイがありません。

  • メイド
    メイドは被害者のルースから命じられ、午後8時45分にパリのリヨン駅で降りています。そしてその後は、ジュルジュ・サンク・ホテルへ向かいました。秘書のナイトンがホテルでメイドの姿を目撃しているため、メイドにはアリバイがあるといえます
  • カード賭博メンバー
    夫のデレック、伯爵、そして、コークス・タンプリンは、客室でずっとカード賭博に興じていたようです。それぞれが、互いのアリバイを認め合っているような状況です。コークスに関しては、マルセイユで一度ホームに降りており、そのとき、席を外していたようです
  • 父親と秘書
    被害者の父親ヴァン・オールデンと秘書のリチャード・ナイトンはブルートレインに乗車していません。ただ、二人とも、午後7時頃にはパリのジュルジュ・サンク・ホテルにいたため、ポワロらが乗車しているブルートレインに乗車できないわけではありません。二人は、ホテルに滞在し、飛行機で、ニースに向かったようです

証拠及び証言

キャサリン・グレイを襲った人物の首には、レノックスがつけた歯形が残っているはずです。この歯形、秘書のナイトンにはありませんでした。

  • 現場の物証1
    死体がみつかった客室には、割れたシャンパンの瓶が散乱していました。また、ルームサービスのトレイの下で、鏡が割れていました。ポワロは客室で、毛髪を一本採取しています
  • 現場の物証2
    さらに、手紙とライターも見つかっています。手紙には「ニースに来られたらご希望に沿うよう手配します」と書かれており、書いたのはシスター・ロザリアという人物でした
  • 宝石
    コークス・タンプリンは宝石をマルセイユの駅で拾っており、この拾った宝石を妻にプレゼントしています。ただ、この宝石はレプリカでした

死体発見後、それぞれが聴取を受けており、そこで、主にアリバイに関する内容を話しています。アリバイ以外に、事件発生前後に何があったかを話している人物もいます。

  • 夫妻の口論
    リヨン駅に到着する前(午後7時から午後8時45分の間)、デレックは妻ルースの客室を訪れています。客室にはメイドもいましたが、彼女は部屋を追い出されています。このとき、ルースはデレックの目の前で金庫のダイヤルを回し、金庫を開けています
  • フランス語の会話
    メイドはリヨンで降りる前に、被害者が、正体不明の男性とフランス語で話している声を聞いています
  • キャサリンの動機
    キャサリンの父は、ヴァン・オールデンが原因で自殺していました。キャサリンが、ヴァン・オールデンの娘ルースを殺害する動機はあるといえます(ヴァン・オールデンは、キャサリンの父親が経営していた会社を従業員を解雇しないという約束のもとに買収しましたが、その約束を反故にし、従業員を解雇していました)
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ネタバレ

犯人はメイソンとナイトンです。メイドのメイソンと秘書のナイトンは共謀して被害者を殺害し、宝石を盗みました。キャサリン・グレイを襲ったのはメイドのメイソンです。メイソンは、恋人であるナイトンがキャサリンに好意を寄せたため、キャサリンを排除しようとしました。

ルームサービスを受け取った午後10時まで被害者は生きていたと思われていましたが、このとき、既に被害者は殺されていました。

被害者は夫と口論のあと、リヨン駅に到着する午後8時45分までの間に殺害されました。殺したのはメイドと秘書で、秘書は、ブルートレインがパリ郊外で低速運転になることを利用し、列車に飛び乗ってメイドと合流しました。犯行後、秘書は宝石を盗んで列車を降りホテルへ向かいました。一方、メイドは変装してルームサービスを頼み、さらに、リヨン駅で降りたふりをしてこっそり列車に乗り、被害者の客室に戻りました。午後10時にルームサービスを受け取ったのは、変装したメイドで、メイドは、その後、マルセイユ駅で列車を降りました。

ポワロが拾った毛髪はカツラの抜け毛で、それは、変装の証拠となりました。さらに、鏡がトレイの下で割れていたのは、犯行がルームサービスが到着する前だったことを示唆していました。

ナイトンのねらいは宝石でした。被害者を殺したのは性的な興奮を得るためで、つまり、快楽殺人だったようです。ナイトンの足は既に完治しており、足が不自由なようにみせていたのは、同情を得るためだったようです。

その他の真実

黒人女性のミレルは、ヴァン・オールデンの愛人でした。彼女は、ヴァン・オールデンの依頼で、デレックと不倫関係を築くために、列車に乗り込んでいました。デレックがミレルと不倫をすれば、有利に離婚することができるはずでしたが、デレックは妻を愛していたため、ミレルの誘いにはのりませんでした。なお、ミレルが食堂で涙を流していたのはシスター・ロザリアからの手紙を読んだためです。ヴァン・オールデンの妻は行方不明と噂されていましたが、実は生きており、シスター・ロザリアが、その妻でした。愛人であるミレルは、妻であるシスターに会いに行っています。このときシスターは娘と勘違いしたようです。

ラ・ロッシュ伯爵のねらいは宝石でした。伯爵はカード賭博の結果、デレックの債権者となっており、返済のため、デレックに金庫の番号を教えるよう迫っていました。デレックは番号を知らないはずでしたが、妻と口論になったとき、妻が金庫を開けたため、暗証番号を憶えていました。
デレックに暗証番号を聞いた伯爵は、午前4時ごろにシャンパンをもって被害者の部屋へ行き、そこで、死体を目撃しました。ポワロが耳にした何かが割れるような音は、伯爵が落としたシャンパンで、走り去る人物は伯爵でした。

結末

真相を明らかにしたポワロでしたが、犯人のナイトンは、キャサリン・グレイを人質にして、その場から逃げようとします。ポワロ達に追われたナイトンは、逃げ場を失い、最後は、持っていた炎のハートをキャサリンに渡し、対向列車にひかれてしまいます。
事件解決後、キャサリンは旅を続けると話し、オリエント急行に乗ると話します。どうやらポワロは、まだ一度も、オリエント急行には乗車したことがないようです。

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感想

原題は「The Mystery of the Blue Train」で「青列車の謎」や「ブルートレイン殺人事件」などと訳されることもあるようです。ドラマは、原作と大きく異なっており、ブルートレインが登場するというのは同じであっても、ほぼ別の作品であるかのうような印象です。
キャサリンが殺されていれば、多額の金が母親に手に入ったにもかかわらず、レノックスは必死に不審者を追い払おうとしていました。金目当てで集まった人という感じでしたが、ほんとうは、勇敢で、強い正義感を秘めた女性だったようです。

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この記事のまとめ

名探偵ポワロ「青列車の秘密」のあらすじ、真相をご紹介しました。

項目 内容
依頼
事件分類 殺人
三つの事件の犯人
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