名探偵ポワロS1E1・第1話「コックを捜せ(The Adventure of the Clapham Cook)」のあらすじ、トリック解説、感想です。
ポワロが行方不明になったコックを捜して欲しいという依頼を引き受けます。
あらすじ
9万ポンドを盗んだ銀行員が失踪したという事件に全く興味を示さなかったエルキュール・ポワロ。ところが、ある御婦人の依頼で、失踪したコックを探すという灰色の脳細胞がまったく悦ばないであろう事件を調査することになる。
しぶしぶ、失踪人の捜査に着手したポワロはヘイスティングス大尉と共に、コック失踪直後に運び出されたトランクが存在することを知る。翌日、依頼人の夫に、突然、調査を打ち切られたポワロは、憤慨し独自に調査を進めることを決意する。

©Agatha Christie Ltd, ITV BBC
登場人物
ポワロ、ヘイスティングス、ミス・レモン、ジャップ警部以外の登場人物です。
- トッド夫人
依頼人 - トッド氏
依頼人の夫 - イライザ・ダン
失踪したコック - アーサー・シンプソン
トッド宅に間借りしている男性。銀行員 - アニー
トッド宅の小間使い - デイヴィス
9万ポンドの有価証券を盗んだとされる男。シンプソンの同僚。行方不明
事件と伏線のまとめ
失踪したコックの行方、失踪後に引き取られたトランクなどが、この事件の謎です。
まず、トッド夫人の信頼する腕利きのコックが、ある日突然、何も言わず、消えてしまいます。置手紙なども残さず消えてしまったという事実は、様々な想像を呼び起こしますが、真相は定かではありません。コックが失踪した後、トッドの自宅にあったコックのものと思しきトランクを、運送会社の従業員が運び出しているようです。トランクがコックのものであるならば、コックは予め荷物を用意していたことになります。
ポワロは、シンプソンと会話した際に、音楽やアマチュア演劇について尋ねています。シンプソンには、全くそういった趣味がないようですが、ポワロは何かに気付いているようです。
ネタバレ
コックを失踪させ、9万ポンドの有価証券を盗んだのはシンプソンです。同僚のデイヴィスに盗難の罪をきせるため、デイヴィスを殺害し、死体をトランクに詰めて処理しようとしていました。
- コックの行方
コックは田舎に引っ越していました。コックが引っ越した理由は弁護士のクロチェットに、遺産相続の話を持ち掛けられたためです - 失踪の理由
奉公人の場合、遺産は受け取ることができないという条件になっていました。そこでコックは、遺産を受けとるために、コックをやめます。手紙を残したはずですが、これは、クロチェットによって握りつぶされてしまったようです - トランクの真相
コックは無事に見つかりますが、トランクは行方知らずのままです。実は、このトランクには、デイヴィスの死体が入っています。トランクは、シンプソン自らの手配によって、汽車でグラスゴーへ送り届けられている様子です - クロチェットの正体
クロチェットというのは偽名で、その正体はシンプソンです。彼は弁護士に成りすまし、コックを遠ざけようとしました。
ポワロがアマチュア演劇について尋ねたのは、シンプソンの口まわりに、つけひげの痕跡が残っていたためです - コックを失踪させた理由
シンプソンはコックの持っていた古いブリキのトランクを手に入れるため、コックに遺産の話を持ち出しました(遺産の話は、作り話のようです。コックは実際に家を手に入れていますが、ポワロは、それがすぐに契約切れになると予想しています) - トランクの行方
トランクを受け取った職員の証言により、シンプソンの持っていた紙幣にボリビア(Bolivia)と書かれていたことが判明します
結末
コックの失踪、謎の弁護士、トランクの中身など、すべての真相を見抜いたポワロは、犯人のシンプソンを逮捕すべく、港へと向かいます。
そこでポワロは、ボリビアではなく、ベネゼエラの通貨単位ボリバル(bolívar)だったことに気付き、間一髪で、シンプソンを捕まえます。
感想
コックの失踪という事件に盗難が絡み、そして殺人へと発展するエピソードでした。枝葉のような末端部分から始まって、それを辿っていくと殺人に繋がるという展開で、みていて面白いです。
フランス人と言われてベルギー人と訂正する、1ギニーに憤怒する、「田舎ではなく荒れ野です」など、面白いシーンがたくさんつまっていたように思います。
まとめ
名探偵ポワロ「コックを探せ(捜せ)」のあらすじ、真相をご紹介しました。原題は「The Adventure of the Clapham Cook」で。Clapham(クラパム、クラッパムとも)はロンドンにある街の名前です。ドラマ名探偵ポワロシリーズの最初のエピソードですが、日本の放送では第2話になっています。英国放送順の第2話は『ミューズ街の殺人』です。
- トッド夫人がやって来て、いなくなったコックの捜索を依頼。乗り気ではなかったポワロだが、最終的に依頼を引き受ける
- 犯人はトッド家の下宿人だった銀行員のシンプソン
- 犯人は同僚に横領の罪を着せて殺害し、遺体処理のためにコックのトランクを使用していた。シンプソンは航行中の客船オリンピア号で捕まる
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 監督 | エドワード・ベネット Edward Bennett |
| 脚本 | クライブ・エクストン Clive Exton |
| 原作 | アガサ・クリスティ Agatha Christie |
| 制作 | LWT (現ITV) |

