五匹の子豚・あらすじ・ネタバレ解説【名探偵ポワロ50】

名探偵ポワロ・第50話・S9E1『五匹の子豚(Five Little Pigs)』のあらすじ、トリック解説です。夫殺害の容疑で処刑されてしまった母親の無実を証明するため、ポワロは関係者を訪ねます。

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あらすじ

14年前、とある夫人が夫殺害の容疑で処刑されました。その夫人は娘に無実を訴える手紙を残していました……。

娘のルーシーは真相を明らかにするため、名探偵ポワロに調査を依頼します。調査を引き受けたポワロは、まず、当時の担当弁護士から話を聞きます。
弁護士は、処刑された夫人・キャロラインが有罪であることに一切の疑念を抱いていませんでした。キャロラインは友人宅の毒物をくすねたとされており、事実、毒薬の入った香水瓶からは彼女の指紋がみつかっていました。毒殺された夫は女遊びが酷く、これが原因で、二人は激しく口論をしていた様子で、殺害の動機も十分でした。

夫アミアス・クレイルが死んだ日、クレイルの自宅には5人の重要人物がいました。
1人目はフィリップ・ブレイクという男性で、クレイル夫妻とは子供の頃からの友人でした。フィリップには兄メレディスがおり、このメレディスが殺害に使われた毒物を所有していました。
処刑されたキャロラインには、アンジェラ・ウォレンという妹がおり、彼女はキャロラインの投げた文鎮が原因で右目を失明していました。妹を失明させるほどの激情を持つ人物というのは、裁判でキャロラインにとって不利な状況証拠となります。

アンジェラには中年女性のウィリアムズという家庭教師がいました。そして、アミアスの絵のモデルとして自宅にやってきたエルサという若い女性もいました。エルサは毒殺されたアミアスと恋に落ち、これが原因で、クレイル夫妻は口論になっていたようでした。

5人の人物のうち、妹のアンジェラを除き、全員がキャロラインは有罪だと断言しました。特に家庭教師のウィリアムズは、クレイル夫人を敬愛しながらも、夫人が犯人であると確信していました。その理由は、夫の死体が見つかった直後、夫人が死体発見現場で証拠を隠蔽するような行動をとっていたためでした。

妹のアンジェラは姉が無実であると信じていました。アンジェラもキャロラインから手紙を受け取っており、そこには「なにも心配する必要はない」という内容が書かれているようでした。

オープニングタイトル

©Agatha Christie Ltd, ITV BBC
これまでとは違うオープニングになりました

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登場人物とキャスト

ポワロ以外の登場人物です。

  • ルーシー・ルマルション
    依頼人。本当の姓はクレイル。亡くなったクレイル夫妻の娘
  • キャロライン・クレイル
    ルイーズの夫。処刑された女性
  • アミアス・クレイル
    被害者。画家
  • アンジェラ・ウォレン
    キャロラインの妹。アミアスとは不仲
  • ミス・ウィリアムズ
    アンジェラの家庭教師。面白みのない人と言われている
  • スプリグス夫人
    家政婦
  • エルサ・グリヤー
    クレイルの絵のモデル。若い女性
  • フィリップ・ブレイク
    株式仲買人。キャロラインおよびアミアスとは旧知の仲
  • メレディス・ブレイク
    フィリップの兄

主要ゲストの役名と役者名をまとめます。豪華キャストのようです。アミアスを演じた俳優さんは『ボヘミアン・ラプソディ』にも出演しています。

役名 役者名
Caroline Crale
キャロライン
Rachael Stirling
Amyas Crale
アミアス
Aidan Gillen
Philip Blake
フィリップ
Toby Stephens
Meredith Blake
メレディス
Marc Warren
Elsa Greer
エレサ
Julie Cox
Miss Williams
ウィリアムズ
Gemma Jonesn
Angela Warren
アンジェラ
Sophie Winkleman
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事件のまとめ・謎

解決したはずの殺人事件です。既に刑が執行されており、被疑者となった夫人は死亡しています。
しかしながら夫人は娘に無実を訴える手紙を残していました。裁判で強く無実を訴えたかというと、そういうわけでもなさそうでしたが、なぜか、娘にだけは無実だと伝えていました。

殺されたアミアス・クレイルは、自宅近くの庭(ウォーターガーデン)で死んでいました。犯行に使われたのは毒物で、被害者の飲んでいたビールのグラスから毒物が検出されています。第一発見者は妻のキャロラインで、その後、キャロラインが捕まります。

数々の証拠や証言があり、キャロラインが犯人であるというのは間違いないようでした。

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伏線・手掛かり

毒殺の真相を見抜くヒントです。
キャロラインは過去に、癇癪を起して、妹のアンジェラを失明させています。関係者には、そういった気性の女性であるという認識があるようです。

事件があった日、キャロラインは2杯目のビール瓶を取りに倉庫へ行っています。そこには、アンジェラがおり、ビール瓶を持っていました。キャロラインはそのビールをコニインに注いでいます。しかし、大人になったアンジェラは事件の日の記憶がほとんどなく、ポワロには、あまり憶えていないと語っています。

証拠

毒の付着した香水瓶がみつかり、瓶にはキャロラインの指紋が付着していました。なお、香水瓶の毒とアミアス殺害に使われた毒は同じものでした。

  • 毒物
    毒物は被害者が使っていたグラスから検出されました。毒はスポイトを使って混入されており、付近から破損したスポイトも見つかっています。しかし、ビール瓶に毒は入っていないようでした。毒物の名称はコニインで、メレディスによって毒ニンジンから抽出されていました。なお、被害者は殺される前に、2杯のビールを飲んでいます。1杯目はエレサが注いでおり、2杯目をキャロラインが注ぎました。2杯目を口にした被害者は「何を飲んでもまずい」と言っています
  • 手紙
    妹もキャロラインから手紙を受け取っています。「可愛いアンジェラ、心配しないで、何もかも大丈夫よ――」、こんな書き出しで始まるその手紙には、娘への手紙とは異なり、無実を主張するような内容は書かれていません

証言

死体発見直後、家庭教師はキャロラインがビール瓶を拭い、死んだ夫の指紋を無理矢理つけている様子を目撃します。この姿をみた家庭教師は、夫人が犯人であると確信します。

  • キャロラインの主張
    夫人は明確には無実を訴えておらず、夫は自殺したと主張していました。この主張と死体発見直後の夫人の行動を組み合わせて考えると「夫人が夫の自殺を偽装するためにビール瓶に指紋をつけた」というように思えます。香水瓶の毒については「自殺するために手に入れた」と話していましたが、空になった理由は明瞭に語れなかったようです
  • 口論
    アミアスは女癖が悪く、夫妻は度々口論になっていました。事件が起きた日も口論になっており、その原因はエレサにあるようでした。エレサは大勢の前でキャロラインにアミアスと結婚するという話をしていました。アミアスが死んだ日の朝、夫妻は図書室で言い合っていました。これをフィリップとエレサが聞いており、夫人は「夫を殺す」という内容を言葉を口にしたようです。その後、ウォーターガーデンで、再び夫妻は言い争っていました。これは、フィリップと兄のメレディスが耳にしました。アミアスが荷造りをするという内容で、兄弟と鉢合わせになった夫妻は「アンジェラのことを話していた」といい、その場を取り繕っています
  • 毒の盗難
    事件発生前に、一同はコニインのあるメレディスの自宅を訪れています。このときにキャロラインは毒を盗んだようですが、その姿を目撃したとハッキリ証言する人物はいないようです
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ネタバレ

キャロラインは犯人ではありません。真犯人はエレサです。キャロラインは妹のアンジェラが犯行に及んだと思い、妹をかばっていました。

毒を盛ったのはエレサでした。エレサは1杯目のビールにコニインを混ぜ、アミアスを殺害しました。被害者は、つまり、2杯目を飲んだ時には既に毒物を口にしていました。コニインは遅効性の毒であるため、死に至るまでに時間がかかっています。

  • 動機
    アミアスはエレサと結婚するつもりはありませんでした。事件があった日の朝、図書室で二人は口喧嘩をしていたのではなく、実は仲直りしていました。フィリップはいつもの喧嘩だと勘違いしましたが、エレサは内容をしっかり耳にしていました。このときエレサは、アミアスが自分と結婚するつもりはないことに気付きます。そして、犯行に及びました
  • 手口
    エレサは、キャロラインが毒をくすねる姿を実は目撃していました。そのため、毒がクレイルの自宅あることを知っていました。図書室での口論を聞いたエレサは、その直後にスポイトで香水瓶から毒を盗み、それをアミアスのグラスに混ぜました。キャロラインが毒を手に入れたのは、本当に自殺するためで、毒を盗んだ時はまだ夫とエレサの結婚を信じていました

キャロラインは手紙で無実を訴えていましたが、本当に無実でした。無実を強く主張しなかったのは、妹のアンジェラが犯行に及んだと勘違いしたためです。キャロラインは妹の失明に責任を感じており、その償いをするために、夫殺害の罪を引き受けました。

事件とは直接関係のないことですが、事件の前の晩、フィリップの部屋から出てくるキャロラインが目撃されています。このことをフィリップは隠していました。これは、フィリップがアミアスに好意を抱いていたことを隠すためでした。

結末

真犯人は明らかにされました。証拠が十分でないと語るポワロは、それでも、無実の罪で処刑されたキャロラインの名誉回復を働きかけると公言します。
真実を知った娘のルーシーはエレサを銃殺しようとしますが、エレサの挑発に耐え、構えた銃をおろします。

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感想

コニインが遅効性であるということを知っていれば、犯人に気付けたかもしれません。もちろん私は気付きませんでした。

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この記事のまとめ

名探偵ポワロ「五匹の子豚」のあらすじ、真相をご紹介しました。原作の邦題も「五匹の子豚」です。原作には童謡および見立てが登場しますが、ドラマには一切登場しません。そのため、五匹の子豚というタイトルの意味はよくわからなくなっています。また、原作では16年前、ドラマでは14年前などの細かな違いもあります。

項目 内容
依頼 判決の出た殺人の調査
事件分類 殺人
無実の主張
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