仏蘭西銀貨殺人事件・あらすじ・ネタバレ解説・犯人【金田一少年の事件簿17】

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vs.葬送銀貨

金田一少年の事件簿「仏蘭西銀貨殺人事件」(アニメ)のあらすじ、トリック解説、犯人考察です。アニメは4話構成となっており、1話目は1998年6月15日(月曜日)に放送されました。

葬送銀貨
©天樹征丸・金成陽三郎・さとうふみや
講談社・読売テレビ・電通・東映アニメーション

あらすじ

高森ますみは金田一一と七瀬美雪の小学校時代の同級生で、今はファッションブランド「キミサワ」のトップモデルとして活躍していた。ある日、ますみが仕事から帰宅すると、マンションの入口でヒロシが待ち構えていた。ヒロシはますみの後ろ暗い過去を知っており、それをネタにますみを脅し始める。迫られたますみは衝動的にヒロシを花瓶で殴ってしまう。

死体を処理すべくますみはスーツケースを求めて買い物に出かけるが、そこで偶然、一と再開する。焦っていたますみは、一にファッションショーのチケットを渡しその場から逃げるように立ち去る。
その後、死体をスーツケースに入れて沈めたのだが、一部始終を<葬送銀貨>と名乗る人物に目撃されていた。ますみは、この<葬送銀貨>に脅迫され、殺人の実行犯になってしまう…。

登場人物

金田一一、七瀬美雪、金田一二三、剣持勇以外の登場人物をまとめます。なお、二三の登場は最初だけで、事件には関わってきません。

高森ますみ(たかもり・ますみ)

「キミサワ」のモデル。一と美雪の小学校時代の同級生。はじめの初恋の人。
いろいろとやらかしていた時期がある。

君沢ユリエ(きみさわ・ゆりえ)

ファッションブランド「キミサワ」の社長。服のデザインは古いらしい。

鳥丸奈緒子(とりまる・なおこ)

「キミサワ」のチーフデザイナー。レディース担当。一流のデザイナーで、ライバル会社から引き抜きの話もある。葡萄アレルギーのため、ワインが飲めない。

鍵谷善司(かぎたに・ぜんじ)

「キミサワ」のチーフデザイナー。メンズ担当。レディースに比べメンズは暇らしい。

霧山小夜子(きりやま・さよこ)

「キミサワ」のパタンナー(型紙をつくる人)。

犬飼要介(いぬかい・ようすけ)

「キミサワ」の副社長。

六条光彦(ろくじょう・みつひこ)

ファッションブランド「六条」の社長。六条はキミサワのライバル会社。ファッションショー形式のコンペで競い合うことになる。

スージー星河(すーじー・ほしかわ)

「六条」のモデル。ハーフのような名前と雰囲気。

弓削透(ゆげ・とおる)

仏蘭西館のソムリエ。鳥丸奈緒子の幼馴染でもある。

葬送銀貨

高森ますみの脅迫者。ドレスやタキシードに銀貨を添えて殺人を予告する。

アニメ情報

放送日
51
(FILE1)
6月15日
52
(FILE2)
6月22日
53
(FILE3)
6月29日
54
(FILE4)
7月6日

六条光彦、犬飼要介、霧山小夜子の三名が殺害されます。いずれも高森ますみが実行犯で、葬送銀貨が黒幕であることは間違いありません。しかし、葬送銀貨の正体はもちろんですが、動機も謎です。
手口は事件発生後すぐに概ね明らかにされます。しかし、六条は鳥丸と間違って殺されたのではないかという疑問や、霧山小夜子殺害時の密室については謎が残っています。

六条殺害

仏蘭西館で開かれたディナーパーティーで毒入りワインを飲み、死んでしまいます。毒を仕込んだのは高森ますみに間違いありませんが、毒を入れたのは鳥丸のグラスでした。しかし、鳥丸はワインが飲めなかったので、隣にいた六条がワインを飲むことになり、六条が死亡します。
葬送銀貨は女性用のドレスを殺人予告のために送りつけていたので、ねらいは鳥丸だったはずです。そうなると、命を狙われた鳥丸は容疑者から外れることになります。

犬飼殺害

犬飼はファッションショーの最中に毒入りワインを飲んで死んでしまいます。こちらも実行犯は高森ますみで、客室のネームプレートを変えて空き部屋を高森の部屋のようにみせて犬飼を招き、毒入りのワインを飲ませています。
自分の部屋で殺人は犯さないだろうと考えた犬飼は、まんまと騙され、毒入りのワインを口にすることになります。

霧山殺害

霧山は自室で殺されており、部屋にはますみが気絶して倒れていました。霧山の部屋は密室状態で、ますみ以外に犯人はあり得ない状況ですが、霧山を殺した犯人はますみではなく、葬送銀貨です。しかし、どうやって密室にしたのかがわかりません。
部屋の鍵は死体となった霧山が握っており、窓からは逃げられません。しかし、部屋には確実に鍵がかかっており、実際、鳥丸がフロントにスペアキーを取りにいって、その鍵で開錠しています。

君沢殺害未遂

密室の中で発見されたますみは、香水の香りを根拠に君沢が葬送銀貨であると確信し、君沢を撃ちます。君沢が本当に葬送銀貨だったのかはわかりません。

手掛かり

金田一が真相に気付くきっかけ、登場した不審な点などをまとめます。

証拠

仏蘭西館の客室はオートロックではありませんが、複製不可能な鍵が使われています。そのため、犯人が合鍵を用意していたということはありません。
なお、スペアキーはフロントで保管されているため、誰でも簡単に盗めるという状況ではないようです。

衣装

葬送銀貨は殺人予告のため、標的に“死に装束”を送りつけています。この衣装は決して出鱈目なサイズではなく、鳥丸や被害者のサイズと一致していました。つまり、犯人は被害者の体の寸法を知っているということになります。

フロッピー

「キミサワ」は社員の身体データを集めており、データはフロッピーデスクに保存されていました。すなわち、このデータを確認すれば服の寸法を知ることができます。フロッピーはスで始まる社員のデータをまとめたスのフロッピーというように複数あり、鳥丸のトのフロッピー、霧山のキのフロッピー、犬飼のイのフロッピーが盗まれていました。
盗まれたフロッピーは高森ますみの部屋で発見され、金田一が調べることになります。

状況

鳥丸は自室に鍵をかけずに部屋を出た様子です。金田一や美雪と廊下で会話し、鍵を取り出すことなく、部屋の扉を開けています。

住所

キミサワ本社があるのは京都府京都市で住所に烏丸という名称が入っていいます。

ワイン

仏蘭西館のロマネコンティは、中身がすり替えられていたようです。金田一はソムリエの「ワインのラベルに騙された」という言葉で何かに閃いています。

真相

犯人は鳥丸奈緒子です。鳥丸は君沢ユリエに捨てられたと思い込み、犯行に至りました。

動機

キミサワのモデルだった鳥丸奈緒子は、アキオという男に強請られて、咄嗟に殺人を犯してしまいます。鳥丸は死体を処理しようとしますが、そこに君沢ユリエが現れます。事情を知った君沢は鳥丸と協力し、一緒にアキオの死体を処分します。

この出来事がきっかけとなり、鳥丸は君沢に尽くす決心をします。ところがある日、鳥丸は君沢が犬飼にアキオ殺害について話している姿を目撃してしまいます。裏切られたと思った鳥丸は激しく怒り、ユリエ殺害を企てることになります。
犬飼とその愛人である霧山小夜子は鳥丸の過去を知っていたため、殺されることになります。六条はライバル会社の社長だったからという理由だけではなく、鳥丸が狙われたという状況を作るために殺されています。

真実

君沢ユリエは鳥丸を見捨てていませんでした。鳥丸がアキオ殺害し、君沢と死体を処理したとき、実は目撃者がいました。それが犬飼で、犬飼はこれをネタに君沢を強請っていました。つまり、君沢が話したわけではなく、そもそも犬飼は鳥丸の事件を知っていました。
君沢が鳥丸を捨てたわけではないということの証拠に君沢は鳥丸が社長となる新会社の設立をしていました。

トリック

鳥丸は高森ますみにヒロシをけしかけ、自分と同じように犯罪を起こさせて高森ますみを実行犯に仕立て上げています。ますみはヒロシを殴って殺したと思っていましたが、止めをさしたのは鳥丸です。ますみが殴ったとき、まだヒロシは生きていました。
その後、殺人予告で自分が狙われたようにみせて容疑者から外れ、安全圏から次々に犯行を実行させます。

密室

犯人は、事前に霧山の部屋(密室となる部屋)のスペアキーをフロントから借り、自分の部屋の鍵とすり替えて返却していました。これにより、犯人の手元にあるのは霧山の部屋のスペアキーで、フロントには犯人の部屋の鍵があるという状況になります。
犯行後、手元にある鍵で部屋を施錠し、誰よりも早くフロントへ行って鍵を受け取ります。このとき、鍵を交換すれば、元通りになります。

犯人が部屋に鍵をかけていなかったのは、自分の部屋の鍵を持っていなかったからということになります。

証拠

犯人はフロッピーのデータという証拠を突きつけられ、自供することになります。
フロッピーはトとキとイが盗まれていましたが、トのフロッピーに鳥丸のデータは入っていませんでした。どうやら入力者が名前を間違えたらしく、鳥丸は烏丸(からすま)奈緒子という名前でカのフロッピーにデータが保存されていました。

鳥丸の寸法データが手元にないはずなのに、葬送銀貨はサイズぴったりのドレスをこしらえていました。そんなことができそうなのは、鳥丸本人ということになります。

結末

撃たれた君沢は一命を取り留めた。しかし、今夜が山場という話を耳にした葬送銀貨が止めをさしにやって来る。葬送銀貨が生命維持装置のコードを抜き、君沢は命を絶たれたように思えたが、そこに寝ていたのはマネキンだった。実は、今夜が山場というのは嘘で、葬送銀貨をおびき出すための金田一の罠だった。
金田一に真相を語られ、フロッピーという決定的な証拠も突きつけられた葬送銀貨こと鳥丸奈緒子は、全てを自白することになる。

感想

仏蘭西がフランスと読めなかったりします。

この記事のまとめ

金田一少年の事件簿「仏蘭西銀貨殺人事件」(アニメ)について、あらすじ、トリック、真相などをご紹介しました。

犯人

  • 葬送銀貨=鳥丸奈緒子(とりまる・なおこ)
    ぶどうアレルギーだったので命拾いしたのかと思いきや、それは自分が狙われたようにみせて被害者ぶるというトリックだった。割と使われるトリックで、なおかつ有名な作品もあるので、なんかこいつ怪しいと思った方もいらっしゃるであろう(逆に、金田一少年でこのトリックを知って、他の作品の犯人に気付いてしまうパターンもある)。ターゲットのはずなのに、狙われたのは最初だけで、その後は涼しい顔をしているのも、状況証拠的にだいぶ怪しかったりする。とはいえ、たとえ犯人に目星がついてしまっても、実行犯と黒幕の正体がわかっているという二重の倒叙構造だと思えば、違った楽しみ方もできる気がする。
    登場した犯行手口は心理を利用したものが多くなっている。あの男ならレディのワインを飲むはずだとか、ここで殺人は起きないはずだとか、彼女と私は境遇が似ているから全く同じように人を殺すはずだとかである。これは『そうなんだね』と思うしかない。
    決定的な証拠となったのはフロッピーデスクだった。鳥丸の服のサイズを知り得たのは鳥丸だけなので、鳥丸が葬送銀貨ということになった。苦しい言い訳ではあるが、たとえば、服を送って脅迫したのは間違いないが、電話で殺人を指示したのは別の人物である、などと主張することもできる。こんな往生際が悪い犯人はイヤなので、自白してくれた方が気分はいいに違いない。
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