invert城塚翡翠倒叙集【ネタバレ・感想】

invert城塚翡翠倒叙集」ネタバレ、感想などをまとめています。
シリーズ2作目となるインヴァートには中編が三話「雲上の晴れ間」「泡沫の審判」「信用ならない目撃者」収録されています。シリーズ第1弾については、medium霊媒探偵城塚翡翠のページにまとめています。

©講談社/相沢沙呼・遠田志保

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ネタバレ

それぞれの事件のネタバレを簡潔にまとめます。いずれも、結末で犯人が変わるという展開にはなりません。

雲上の晴れ間

怪我を負わせたという理由で犯人は被害者に支配されていました。支配から逃れるため、犯人は犯行に及びます。

会社にいたというアリバイがあった犯人ですが、これはトリックで、実は殺害現場にずっといました。23時ごろに現場を後にした犯人は0時頃に会社のオフィスに到着し、このとき、修正プログラムを反映させています。ウェブサービスに起きた不正アクセスというのは、実は犯人自身が意図的にバグを仕組み、自分で自社のサービスを攻撃していました。同僚とともに原因を探っていたというのは嘘です。本当は何もせず、ただカメラに映っているだけでした。修正プログラムは、事前に用意されており、犯人はそれをオフィスで反映させるだけでした。

項目 内容
偽装工作 風呂場で転倒
トリック プログラミングとアリバイ
致命的なミス PCの足ゴムについた漢方

SSH接続やリモートデスクトップなどを使って会社のパソコンに接続したとしても、修正作業はできない状況です。犯人が何も作業していなかったとすれば、会社のパソコンなどにログインした記録も残っていないように思いますが、これも、犯人は改ざんしているようです。少なくとも、ウェブサービスを稼働させているサーバー(クラウド)については、一緒に作業をしていた同僚にしか管理者権限がないようなので、改ざんは難しいように思います。おそらく、そのサーバーにアクセスするのは、反映させるときだけで十分だったということだと考えられます。

泡沫の審判

小学生の盗撮を防ぐため、女性教師が元校務員の男性を殺害します。

小学校の防犯システムが作動したことから、このとき、被害者は死亡したと考えられていましたが、防犯システムを作動させたのはハムスターでした。被害者が犯人特製のシャボン液を踏んでいたため、これが、犯人と同じ場所にいたという決定的な証拠になります。

項目 内容
偽装工作 転落死
トリック ハムスターと赤外線センサ
致命的なミス シャボン液と犯人のアリバイ証言

赤外線センサーは人感センサーライトなどにも使われており、広く普及しています。犬や猫はもちろん、ハムスターなどの小型の動物にも反応します。センサーは体温と気温の差を検知しているため、外気温の影響を受けやすい変温動物(昆虫など)に対しては動作しないことが多いです。

信用ならない目撃者

恐喝などに手を染めている元刑事の探偵が、悪事を公表しようとした部下を殺害します。

警察のやり方を知り尽くした犯人は物証を残さず、完璧に他殺を自殺に偽装します。しかし、犯行時、現場で銃を持っていた姿を天体観測をしていた女性に目撃されます。犯人は女性に接触し、証言を巧みに操りますが、実は、この目撃者は既に城塚翡翠に入れ替わっていました。本物の目撃者、通報すらせず、翡翠の計らいでサイパン旅行に出掛けています。なお、翡翠として登場していたのは、助手の千和崎真でした。目撃者の梓に変装した翡翠と、翡翠に変装した真は、犯人に銃で撃たれますが、翡翠が真に内緒で空砲にすり替えており、二人は無事でした。

項目 内容
偽装工作 自殺偽装
トリック 3Dプリンタで合鍵
致命的なミス 腕時計と目撃者

翡翠と真が変装していたというのは化粧を駆使しているようです。叙述トリックのようにも思えますが、実際に見た目が変わっており、犯人も騙されているため、叙述ではないように思います。
表紙の二人の女性が、翡翠と真だとすると、かなりそっくりだと思います。

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みんなの感想

小説のみんなの感想をご紹介します。

下の画像の言葉は感想でその言葉がよく使われたことを意味しています。また、言葉と言葉を結ぶ線は、その言葉が同じ文で使われたことを意味しております。

「インヴァート城塚翡翠倒叙集」のレビューをAIでまとめた図
  • 倒叙
    タイトルの通り、この推理小説の中編はすべて倒叙形式で描かれており、物語は犯人の視点で進みます。最初から犯人がわかっているということで、刑事コロンボや古畑任三郎と同じスタイルです
  • 前作との比較
    前作の比べると、衝撃は少ない、インパクトはない、という感想が多いようです。しかし、それでも楽しめたという読者の方が多いです
  • 真ちゃん
    主人公・城塚翡翠の助手である千和崎真に言及している方も多いです。前作メディウムに比べインバートは、真ちゃんの活躍シーンも多いです
  • イライラ
    城塚翡翠に対してはイライラ度が増しているのかもしれません

コロンボや古畑任三郎を思わせるオマージュが入っていて面白かった。

犯人が最初に指摘される倒叙ミステリ。最初に犯人がわかってしまうミステリは読み慣れてないけど楽しめた。

おもしろかったー!!!mediumのようなインパクトを求める方には物足りないかもしれないが、翡翠オンステージを存分に楽しませてもらった感じです!

インパクトという点では前作に及ぶべくもない。ただ、前作が最後の大どんでん返しに到るまでが退屈だったのに対し、今作は読者が翡翠の正体を知っている前提で書かれているため、むしろ話がすっきりしていてよかった。

前作ほどの衝撃はないものの、犯人視点での犯罪が面白かったです。

翡翠もいいけど、真ちゃんのキャラもいい。真ちゃんは優秀でいい人だと思う。

真ちゃんと翡翠ちゃんのコンビがすごくよかった。

美しくて有能な探偵が犯人を追い詰めていく時のあざとさがおもしろい。確かに「はわわ」の方がイラつくなあ…。あれれぇ~とか、はわわ~とか、たっぷり楽しくイライラさせていただきました笑

いやぁ、前回より彼女の策略だと分かっていても、あのブリッ子なしゃべり方は、なんともイライラさせられますね。

翡翠ちゃん、キャラが立ってるのはわかるけどどうにもイライラする。

集めたレビューについて
レビュー数 文章数 異なり語数
1720 6613 5888
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感想

第一話で、犯人が証拠隠滅のため、ペットボトルに指紋をつけようとして奮戦します。犯人は翡翠の手のひらで転がされているわけですが、これが面白いです。古畑任三郎でいう、駄目な犯人が古畑に遊ばれるエピソードのようでした。コメディ要素満載のこういったエピソードはコロンボにはない、古畑の特徴だと思います。

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